2019 Fiscal Year Annual Research Report
Applications of Alexander polynomial
Project/Area Number |
17K05246
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
門上 晃久 金沢大学, 機械工学系, 教授 (80382026)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 結び目 / アレクサンダー多項式 / Reidemeister torsion / デーン手術 / もろ手性 / 結び目と数論 |
Outline of Annual Research Achievements |
アレクサンダー多項式は結び目に対する古典的な多項式不変量であるが、結び目理論・低次元トポロジーでは常に重要な位置にある。アレクサンダー多項式は、3次元多様体の不変量の1つであるReidemeister torsionと手術公式を通じて深い関係にあることから、レンズ空間やザイフェルト多様体のReidemeister torsionの値を、円分体の数論も用いて研究を続た。絡み目の対称性の研究にも応用してきた。期間中の結果として、ある種の結び目がザイフェルト多様体を生じるための条件を、メタアーベル被覆空間の条件で述べたことがある。この手の主張はあまりないと思われるので、今後整備して一般化して洗練していくつもりである。
他方、仮想結び目の研究も行っている。通常の結び目は3次元球面内の結び目として扱われるが、仮想結び目は閉曲面と閉区間の積空間内の結び目と見なすことができる。よくある研究手法は、平面に射影して仮想結び目図式として扱い、その不変量を定義して行われる。そのため閉曲面と閉区間の積空間内の結び目と見なしての研究手法(幾何的な観点)の発展はあまり進んでいない現状にある。私は幾何的な観点で閉仮想2糸組み紐を完全に分類した。最終年度の研究として、幾何的観点の研究の発展を目的として、3次元多様体内の結び目理論の研究に仮想結び目を活用できる可能性を示唆する発表を行った。その論文化の作業に着手している。
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Remarks |
2020年3月6-7日にGeometry & Topology Symposium in Kanazawa 2020 https://sites.google.com/view/geometrytopologykanazawa2020/ホーム を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で開催を中止した。
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Research Products
(4 results)