2021 Fiscal Year Research-status Report
Homotopy theory of coordinate subspace arrangements
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17K05248
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岸本 大祐 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60402765)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 座標空間配置 / polyhedral product / モーメント・アングル複体 / Davis-Januszkiewicz空間 / ホモトピー論 |
Outline of Annual Research Achievements |
座標配置空間を含むポリヘドラルプロダクトと呼ばれる空間のトポロジーと組み合わせ構造の関係に関する研究を行なった。単体複体がGolodであるとは、そのStanley-Reisner複体のKoszulホモロジーの積と(高次)Massey積がすべて自明であることであり、対応するモーメントアングル複体(特殊なポリヘドラルプロダクト)がサスペンション空間ならKは必ずGolodとなる。Golodである単体複体の特徴づけは長年研究されてきたが、低次元の場合ですら成功していなかった。入江幸右衛門氏との共同研究で、閉曲面の三角形分割がGolodであることをポリヘドラルプロダクトのファットウェッジフィルトレーションの理論を用いて解決した。今年度はホモロジー頂点破壊可能という概念を導入し、2次元単体複体(閉曲面の三角形分割とは限らない)のGolod性を代数、トポロジーの両方で特徴づけした。特に、2次元単体複体がGolodであることとそのモーメントアングル複体がサスペンション空間であることが同値であることがわかった。これは一般に成り立たない性質なので、特に興味深い。その後、3次元多様体の三角形分割がGolodであることをtightという概念を用いて研究し、現在その結果を投稿中である。また、ポリヘドラルプロダクトとWhitehead積に関する入江幸右衛門氏との共同研究での結果をもとに、単体複体の組み合わせ構造とWhitehead積の間の関係式、つまり、Jacobi恒等式の一般化に関する研究も行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに得たアイディアに基づく研究はおおむね順調に進んでおり、実際、研究課題に関するいくつかの結果はすでに出版されている。しかし、新型コロナウィルス蔓延のため対面での研究打ち合わせや研究集会の開催が不可能となり、対面の会話によるアクティブかつ精密な議論(時差などの時間的制限と技術的な問題によりオンラインの会話では不可能)ができておらず、研究の広がりが想定よりも小さく、今後の課題となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
少しずつ対面での会話が可能になってきたので、研究に関する議論を対面で行うことにより、研究のアイディアの取得や新しい方向性の発見を加速させる。夏には対面での研究集会の開催を予定しており、この研究集会を通して上記の加速を実現させる。また、他分野から新たに研究に加入した研究者が複数いるので、彼らとの議論を通して、他分野とのつながりについて研究することにより、本課題の研究の深化をはかる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス蔓延んおため予定していた研究集会が開催できず、さらに研究打ち合わせ等のための週っ町ができなかったため。
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Research Products
(10 results)