2021 Fiscal Year Research-status Report
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17K05255
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
宮澤 康行 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (60263761)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | knotoid / 多項式不変量 / 結び目理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
論文「A polynomial invariant for knotoids」が Osaka Journal of Mathematics,58巻2号(2021年4月,239--272ページ)に掲載された。結び目理論において良く知られている2変数の絡み目のHOMFLY多項式の構成手法を参考に,定義対象を knotoid に置き換えることで,同様の多項式不変量を開発したものである。knotoid の特徴を反映することにより変数の数が2から3へ増えている。knotoid の分類や性質・特徴の特定に大いに利用が見込まれる。 論文「An oriented knotoid diagram has no characteristic states」が Kobe Journal of Mathematics,38巻(2021年12月,21--33ページ)に掲載された。研究代表者が2019年に発表した論文「An enhanced bracket polynomial for knotoids」(Journal of Knot Theory and Its Ramifications, 28巻)に用いられた“ステイト” と呼ばれる図式の特徴に関して研究を行い,これまで謎であった knotoid の enhanced bracket polynomial のある種の振舞いを理論的に解明した。 結び目の Kauffman 多項式に相当する “knotoid”の Kauffman 多項式を構成することが出来た。東京女子大学トポロジーセミナーで発表した。現在,論文を準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の主たる目標をほぼ達成できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階において,研究の進捗状況は順調であると判断してよいと考えている。当初計画した研究目標をほぼ達成する成果が得られたと思われるからである。今後は未達成の課題に取り組むとともに,成果の応用面に目を向け,新規に目標を立案し,これまでの研究活動で培った知識・手法を駆使して実現に向け研究を遂行したいと考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大防止のため,参加予定であった研究集会等が全てオンライン開催に変更され出張旅費が不要となり使用計画が当初の予定通りに遂行できなかったため。今後も引き続き多くの研究集会においてオンライン化が予想されるため,経費の多くを割く出張旅費の一部を専門雑誌購入等研究設備の拡充に充てることで有効活用する計画である。
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Research Products
(3 results)