2021 Fiscal Year Research-status Report
The Chow ring and cycle map of the classifying space of a linear algebraic group
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17K05263
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
亀子 正喜 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50270343)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | チャウ環 / 分類空間 / コホモロジー / サイクル写像 / コンパクトリー群 / 線形代数群 / スペクトル系列 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の研究実績の概要は以下の通りです。 (1) 2021年7月に単著の査読付き論文“Non-torsion non-algebraic classes in the Brown-Peterson tower" が学術雑誌 Mathematical Proceedings of Cambridge Mathematical Society に掲載されました。p を素数とします。Atiyah と Hirzebruch の整数係数ホッジ予想の反例を巡回群 Z/p の 3 個の直積の分類空間を用いて構成しました。 Quick は巡回群 Z/p の 3 個の直積の代わりに巡回群 Z/p の n 個の直積を用いることによりある種の高次化に成功しました。この論文では p=2 に限定された状況ではありますが巡回群 Z/p の直積をコンパクト連結リー群に置き換えて Quick の結果を non-torsion コホモロジー類の場合に拡張しました。 (2) 2021年3月に共著の査読付き論文 "Kameko, Kishimoto and Takeda, Homotopy types of gauge groups over Riemann surfaces" が学術雑誌 Algebraic & Geometric Topology に受理されました。 G をコンパクトな連結リー群とし、P を有限複体 X 上の主G-束とするとき P のゲージ群は X を固定する P のG-同変自己写像の位相群と定義されます。X 上の主 G-束は無限に存在する可能性がありますが Crabb と Sutherlandは、これらのゲージ群が有限個のホモトピー型を持つことを示しました。その後、特定の G と X に対するゲージ群のホモトピー型の正確な数が精力的に研究されるようになりました。この論文では、コンパクトな連結リーマン曲面上の主 G-束のゲージ群のホモトピー型を研究しています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
査読付きの論文1本が出版、1本受理されているので研究は進んでいると言えます。またこれ以外の新しい結果も得られています。しかしながらそれを論文にまとめて投稿する、という部分が遅れています。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の研究を通して Leray-Serre スペクトル系列を用いて例外リー群 E_6 の分類空間の mod 2 コホモロジーが計算できることがわかりました。これについては12月の高知ホモトピー論談話会(オンライン開催)で口頭発表しました。これまでは例外リー群の分類空間の mod p コホモロジーの計算は Rothenberg-Steenrod スペクトル系列を用いて行われていました。その際の導来関手の計算が非常に難しかったのですが導来関手の計算を回避するによりこれまで計算されていなかった E_8 の分類空間の mod 3 コホモロジーの計算を実行できる可能性が出てきました。ですので2022年度にはこの可能性を追求してみようと考えています。これ以外にも "Gu, Zhang, Zhang, and Zhong, The p-primary subgroups of the cohomology of BPUn in dimensions less than 2p+5" arXiv:2108.03571 で扱われている射影ユニタリ群 PU(n) の分類空間のコホモロジーの計算についても Eilenberg-MacLane 空間を底空間とするファイバー空間へ収束する Leray-Serre スペクトル系列ではなく U(p) と U(n) の直積をその中心の部分群で割った群の分類空間を底空間とするファイバー空間へ収束する Leray-Serre スペクトル系列を用いて計算することによりより簡単に処理できる可能性があるのでこの可能性についても考えていきます。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で授業準備等の研究以外の負担が大きかったことと研究集会等への参加がオンラインになってしまったので旅費が使えなかったことが次年度使用額が生じた理由です。旅費と参考図書の購入などに充てたいと考えています。
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