2022 Fiscal Year Research-status Report
The Chow ring and cycle map of the classifying space of a linear algebraic group
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17K05263
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
亀子 正喜 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50270343)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | チャウ環 / 分類空間 / コホモロジー / サイクル写像 / コンパクトリー群 / 線形代数群 / スペクトル系列 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究実績の概要は以下の通りです。 (1) 2022年7月27日に単著の査読付き論文"Nilpotent elements in the cohomology of the classifying space of a connected Lie group"が学術雑誌 Journal of Topology and Analysis に受理されました。この論文では p=2 の場合の SU(2) の 3重積の商群の分類空間のコホモロジーを扱っています。このコンパクトリー群 SU(2)^3 の中心は位数 8 の基本アーベル群です。その位数 4 の部分群で割った商群を G とおきます。この論文では G の分類空間の整数係数コホモロジー及び mod 2 コホモロジーがべき零元をを持つことを具体的な計算により示しました。 (2) 2022年10月7日に単著の論文"Milnor operations and classifying spaces"をプレプリントサーバー arXiv へアップロードし、その後アメリカ数学会の査読のある学術雑誌 Proceedings of the American Mathematical Society に投稿しました。この論文は2023年5月18日に受理されました。1993年に Transaction of the American Mathematical Society で出版された論文で河野氏と柳田氏は Atiyah-Hirzebruch スペクトル系列を用いたコンパクトリー群の分類空間の Brown-Peterson コホモロジーの計算を通して mod p コホモロジーへの Milnor 作用素の作用に関する Kono-Yagita 予想を提唱しました。この論文では Kono-Yagita 予想の反例を p=2 の場合に構成しました。上の論文"Nilpotent elements in the cohomology of the classifying space of a connected Lie group"と同じコンパクトリー群 G の分類空間の mod 2 コホモロジーを取り扱っていますので上の結果を発展させたものとみなすことができます。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
査読付きの論文2本が受理されているので研究は進んでいると言えます。またこれ以外の新しい結果も得られています。しかしながらそれを論文にまとめて投稿する、という部分が遅れています。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度の研究報告の時点で Gu, Zhang, Zhang, and Zhong, "The p-primary subgroups of the cohomology of BPUn in dimensions less than 2p+5", Proc. Amer. Math. Soc. 150 (2022), no. 9, 4099--4111, で扱われている射影ユニタリ群 PU(n) の分類空間のコホモロジーの計算についても Eilenberg-MacLane 空間を底空間とするファイバー空間 へ収束する Leray-Serre スペクトル系列ではなく U(p) と U(n) の直積をその中心の部分群で割った群の分類空間を底空間とするファイバー空間へ収束する Leray-Serre スペクトル系列を用いて計算することによりより簡単に処理できる可能性があるのでこの可能性についても考えてゆく、と書きました。このアイディアそのものは未発達ですが、上のプレプリント"Milnor operations and classifying spaces"で取り上げた Kono-Yagita 予想の p が奇素数の場合へ応用することができるかもしれないことが朧げながらにわかってきました。2023年度はプレプリント"Milnor operations and classifying spaces"を発展させる方向で Kono-Yagita の予想について Westlake University の Gu 氏との共同研究の可能性も探りたいと思っております。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で授業準備等の研究以外の負担が大きかったことと研究集会等への参加がオンラインになってしまったので旅費が使えなかったことが次年度使用額が生 じた理由です。論文のオープンアクセス化のための費用、旅費と参考図書の購入の費用などに充てたいと考えています。
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Research Products
(4 results)