2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K05289
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 圓治 山形大学, 理学部, 名誉教授 (80107177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 敦 山形大学, 理学部, 准教授 (00353227)
古谷 康雄 東海大学, 理学部, 教授 (70234903)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | モレー空間 / モジュレーション空間 / ルベーグ空間 / ソボレフ空間 / ヒルベルト空間 / 分数べき積分作用素 / 作用関数 / 重み関数 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題の一つは、ナビア・ストークス方程式等の偏微分方程式に関係する重み付きMorrey空間の性質及び重み付きモレー空間上の作用素の有界性についての研究である。これについては、半径に依存した関数(ラデアル関数)に限ったモレー空間上の分数べき積分作用素について、分担者と共同研究してきたが、現在、Lp空間上の双線形作用素について研究し、新しい結果を得て論文を投稿中である。加えて、実解析を専門とする分担者単独で、多重分数べき積分作用素の重み付き評価についての研究を行った。そして、ルベーグ空間で、有界になるための十分条件に関してこれまで知られている結果を改良し、発表した。更に、特別な重みである「べき乗の重み」について、これまでは、十分条件しか知られていなかったが、必要十分条件を示し、発表した。また、モジュレーション空間の作用関数については、これまで、重みなしモジュレーション空間上の作用関数について連携研究者と研究してきた。今年度は、重み付きのモジュレーション空間上の作用関数について、連携研究者と共同研究を続けていて、ある程度の結果を得ているので、過去の結果などと比較研究し、整理したのち、研究会などで発表する予定である。関数解析の分担者は、一般ヒルベルト空間上の自然な大小関係を用いた不等式で定義される種々の作用素族について正規作用素との類似点と相違点を関数解析的観点から研究し、いくつかの結果を得て発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の一つであるモジュレーション空間の作用関数については、研究会参加や文献調査を行いながら、連携研究者と共同研究を続けている。そして、ソボレフ空間や重み付きモジュレーション空間の作用関数について新たな知見を得たので、これまでの文献と比較精査しながら整理を進め、発表する予定である。重み付きモレー空間の線形作用素については、分担者と共同研究を進めてきて成果を発表してきたが、これまでの研究成果をさらに、発展させたいと考えている。関数解析を専門とする分担者においても、関数空間の研究において、これまでの方法を進め、さらに研究発展させて、代表者との共同研究を目指している。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)重み付きモジュレーション空間の作用関数について、連携研究者と共同研究を続ける。研究代表者は、調和解析の研究の立場から偏微分方程式の研究者や関数空間の研究者たちと研究交流を行う。 (2)モレー空間上の作用素の研究をこれまでの共同研究の成果の上に立って、分担者と共同研究を行う。 (3)代表者、分担者は、研究情報を常時交換し合い、関数空間や調和解析に関する研究会で、関数空間や調和解析に関する研究分野の研究者たちと研究交流を行い、本研究課題に積極的に取り組む。
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Causes of Carryover |
理由は、モジュレーション空間やモレー空間の研究に主眼を置いた実解析や関数解析の観点からの本研究課題への取り組み状況、同方面の研究者たちとの研究交流状況及び本研究課題に関する文献の調査状況などによるものである。使用計画としては、本研究課題への取り組みの進展とそれに関する文献調査を考慮に入れながら、積極的に研究会に参加し、研究の進展状況により研究発表を行うなど、積極的に、本研究課題に関する研究を進展させたいと考えている。
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