2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K05289
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 圓治 山形大学, 理学部, 名誉教授 (80107177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 敦 東北医科薬科大学, 教養教育センター, 教授 (00353227)
古谷 康雄 東海大学, 理学部, 教授 (70234903)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | モレー空間 / モジュレーション空間 / 重み付き空間 / 分数べき積分作用素 / 多重線形作用素 / ヒルベルト空間 / 正規作用素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の一つは、Feichtingerによって1983年に導入されたモジュレーション空間の研究である。2016年度に、作用関数に関するBihimani-Ratnakumarの論文における未解決問題について、本質的な結果を連携研究者との共同研究で得て、論文として発表した。最近、他の研究者によって、モジュレーション空間に関連するフーリエールベーグ空間の作用関数について研究が行われ、論文として発表された。この研究内容で、研究されていない部分について、連携研究者と共同研究を行った。更に、関連して、絶対収束するフーリエ級数の空間を拡大した空間についても研究を行い、併せてまとめている。また、本研究課題のひとつであるモレー空間については、重み付きモレー空間上の分数べき積分作用素の有界性について、多重線形作用素の観点から、分担者と共同研究を行った。特に、原点からの距離に依存した関数について、重み付き空間での分数べき積分作用素について研究を行い、その結果を専門誌に発表した。分担者によるモレー空間の研究では、Moenの2016年の結果より弱い条件で有界性が成立することを示し、その応用として双線形分数べき積分作用素の重み付き評価について、Stein-Weissの不等式について改良した結果などを発表した。また、分担者による関数空間に関連した研究で、ヒルベルト空間上の正規作用素の一般化と考えられる作用素不等式に付随する作用素族のあるクラスについて種々の性質を調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の一つであるモジュレーション空間の作用関数の研究については、連携研究者との共同研究で、専門雑誌に一つの研究成果を発表した。その後、これに関して海外の研究者や国内の研究者が興味を示し相次いで我々の成果に関係した論文を専門雑誌に発表した。我々は、さらに国内の研究者の論文で、フーリエルベーグ空間に着目し、その作用関数について研究を続けていてある程度の成果を得ている。現在、この成果に対して、他の論文と比較検討している。モレー空間については、分担者と共同研究で多重分数べき線形作用素について成果を上げ、専門雑誌に発表した。今後、このモレー空間の研究を更に発展させたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)フーリエールベーグ空間及びモジュレーション空間の作用関数について、連携研究者と研究を続ける。 (2)モレー空間の作用素の研究をこれまでの分担者との共同研究で更に進める。 (3)研究代表者は、共同研究者たちとの研究交流はもちろんであるが、関連する分野の研究者たちとも研究交流を行う。
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Causes of Carryover |
研究者たちの種々の事情及び研究内容検討についての時間を要するため。特に研究については次の理由である。絶対収束するフーリエ級数を持つ連続関数の関数空間の作用関数はよく知られている。これに関連する関数空間の作用関数について連携研究者と研究を続けており、新しい結果をまとめつつある。しかし、十分な検討を要するので、専門雑誌に投稿できるように吟味したい。分担者とは、モリ―空間の作用素について更なる研究を発展させたい。
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Research Products
(3 results)