2018 Fiscal Year Research-status Report
The links between algebraic coding theory and matroid theory
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17K05348
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
城本 啓介 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (00343666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 周也 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (80579764)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マトロイド / 符号理論 / 階数符号 / 臨界問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
代数的符号理論においてこれまで実施してきた符号の存在問題および構成法の研究を土台にして,マトロイド理論とネットワーク符号化理論における同種の問題を新たな視点から研究し,異なる分野間における統一的構造の理解と応用研究をより深めることを目的とする. 本研究機関における具体的な研究課題は,(1) マトロイドの臨界指数 (critical exponent) に関する極値問題の考察,(2) 接ブロックマトロイド (tangential blocks) の構成・分類,(3) 準一様符号 (quasi-uniform codes) の構成およびその表現マトロイドの構造解析,の3つである. 本年度においては,研究期間の2年目であるため,当初の予定通り,初年度に収集した計算データをもとに,主に研究課題(1)と(3)における基礎理論研究に取り組んだ. 課題ごとの具体的な取り組みについては以下の通りである. (1) 臨界指数についての符号理論的立場からの理解をより深めるために,初年度に考察した臨界指数および禁止マイナーと対応する符号パラメータ(主に、最小ハミング重みと自己同型群の構造)との関係をもとに限界式の考察をおこなった.その結果,禁止マイナーとして位数5の完全グラフをもつ2元体上の表現マトロイドの臨界指数の限界式に関するWalton-Welsh予想について,低い次元に関しては成立することを証明することができた.(3) 初年度において有限体上の階数符号に関して定義した一般化階数重みの概念をマトロイドへ拡張した.そのことで,Wei型の双対恒等式を証明することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間内の2年目と言うことで,当初の計画通り,初年度に収集した計算データを用いて,基礎理論の考察をおこない,目標としていたいくつかの結果を得られていることから,おおむね計画通りに進んでいると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に取り組んだ研究課題(1)と(3)の基礎理論を発展させて,目標としている結果に近づける他、研究課題(2)についても初年度に収集した計算データの解析を次年度以降は理論的に考察することで一般理論の構成をおこなう予定である.
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Causes of Carryover |
本務校での予期せぬ公務の多忙により,国内・海外出張が予定通りに実施できなかったことと他の研究費により海外出張旅費を支出したため,次年度使用が生じた. 今後の使用計画としては,研究期間における途中成果の発表のための国内・海外旅費および研究データ整理のための謝金および計算ソフトの購入として主に使用する予定である.
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Research Products
(12 results)