2019 Fiscal Year Annual Research Report
The set-theoretical study of monotone normality and D-spaces in terms of stationary sets
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17K05351
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
矢島 幸信 神奈川大学, 工学部, 教授 (10142548)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 積空間 / 順序数の部分空間 / 長方形的 / extent / 到達不可能基数 / GO-空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題名にある「単調正規空間」と「D-空間」に対する、積空間の観点からの研究は昨年度まででほぼ終えたと思える。この課題の優秀な研究者が多い分だけ、得られた結果に対する注目度は高い。その一方、一度壁に当たると、容易にそれを乗り越えられないという面がある。従って、この2つの課題に執着すると、何も結果が得られない可能性がある。そこで、課題名にある「定常集合による集合論的考察」に重点を置いて、研究を進めることとした。そして「順序数の部分空間 A, B による積空間 A×B」に着目して、その位相構造を考察してみることにした。この積空間 A×B の研究において、最も重要なことはそれが長方形的か否かである。その特徴づけは与えられているが、結果というにはあまりに複雑すぎる。ここで、extent と呼ばれる基数関数 e に着目した。その結果、 「順序数の部分空間 A, B による積空間 A×B が長方形的であるための必要十分条件は、e(A×B)=e(A)・e(B)が成り立つことである」 というきれいな定理を得た。ただし、弱到達不可能基数が存在しないという集合論的仮定を必要とする。この証明の主役は、この積空間における定常集合の考察である。次に、この集合論的仮定を否定すると、簡単な反例があることも分かった。さらに、積空間 A×B のファクターのどちらかをGO-空間に一般化しても、e(A×B)=e(A)・e(B)の等式が成り立つことも分かった。これらの研究は同じ部署に所属する平田康史氏との共同研究としてまとめ、よく知られたトポロジーの専門誌に現在投稿中である。
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Research Products
(3 results)