2019 Fiscal Year Research-status Report
不均質性をもつ非線形反応拡散系への変分法的アプローチによる数理解析
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17K05355
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
寺本 敬 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (40382543)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 反応拡散系 / 変分法 / 分岐解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、バンプ型の不均質性を持つ3変数 FitzHugh-Nagumo 型反応拡散系のデフェクト解の結果を「Pinned pulse solutions in a FitzHugh-Nagumo model with bump-type heterogeneity」としてまとめ、Advanced Studies in Pure Math から受理された。αβ > 0のactivator-inhibitor 型の場合、安定なデフェクト解はバンプの中心位置のみに出現することを解析的に明らかにした。この結果は、2011年に発表された先行研究において数値シミュレーションから予測された、非対称位置の解が存在しないことを数学解析から示したことに価値がある。オンラインで先行刊行されていたジャンプ型の論文もページ数が確定した。5月には、米国ユタ州で開催された「SIAM Conference on Applications of Dynamical Systems」において、オーガナイズドセッション「Recent Developments in Dynamics of Localized Patterns」を企画し、日本、オーストラリア、ドイツの研究者が発表した。7 月には、オランダで開催された「 Equadiff 19 」において、変分法的アプローチを進行パルス解の問題に適用した最新の結果について、ミニシンポジウム講演を行った。また界面の運動方程式と偏微分方程式の混合系の問題について、特異摂動の国内研究者らとの論文「Reduction approach to the dynamics of interacting front solutions in a bistable reaction-diffusion system and its application to heterogeneous media」が Physica D より刊行された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ジャンプ型、バンプ型の不均質場でのデフェクト解に関する結果を論文として刊行することができた(バンプ型については印刷中)。変分法アプローチを、動的な解である進行パルスの問題に適用することができた。「SIAM Conference on Applications of Dynamical Systems」において、オーガナイズドセッションを企画実施することもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
3変数 FitzHugh-Nagumo 型反応拡散系の時定数が大きい場合について、進行パルス解に関する結果をまとめ、欧文論文としてまとめて公刊する。海外研究者らとの継続的な国際共同研究を継続し、特異摂動と変分法を組み合わせたアプローチに取り組む。
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Causes of Carryover |
数値計算に必要な算機ワークステーションの更新を、次年度に予定している。新型コロナウィルスの感染拡大によって、年度末に予定していた国内学会、研究集会が中止、延期となり、次年度使用額が生じた。また次年度前半に予定していた国際学会も中止、延期となっている。
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Research Products
(9 results)