2018 Fiscal Year Research-status Report
Image separation based on wavelet analysis
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17K05363
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
守本 晃 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50239688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦野 隆一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80249490)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 画像分離 / 2次元ウェーブレット解析 / 位置・スケール解析 / 回転画像 / 平行移動画像 / 重み付き重ね合わせ |
Outline of Annual Research Achievements |
複数の元画像を回転・平行移動して得られた画像の重み付き重ね合わせを,複数回観測する.複数の観測画像から,元画像の数,回転角度,平行移動量,重みを推定した後に,観測画像を元画像へ分離する問題を考えよう.この問題を画像分離問題とよぶ.ただし,元画像の数以上の観測画像が得られることを仮定する. 本研究課題では,2次元ウェーブレット解析に基づいた画像分離問題の解法を考察する.同時に,2次元ウェーブレット解析を画像分離問題に合うように追加した特徴・性質などを通して,ウェーブレット変換についての新たな知見を得ることが目的である. 初年度には,2つの観測画像から,元画像の数・相対回転角度・相対平行移動量(整数値)を求める方法を提案した. 2年目である昨年度の研究実績は,次の2点である.一点目は,2つの観測画像から相対平行移動量を小数点1位精度で求めた.二点目は,1枚目の観測画像を固定し2枚目の観測画像を回転・平行移動して重ね合わせ,エッジの重なり具合から,相対重みを推定した. 成果の一部を応用数理学会年会,ならびに The International Conference on Wavelet Analysis and Pattern Recognition (ICWAPR) 2018, 2018 RIMS共同研究・数学アドバンストイノベーショプラッフォム(AIMaP)「画像解析と多次元ウェーブレット解析」で発表した.また, ICWAPR 2019 で成果を発表するために予稿を投稿した.さらに,AIMaP と大阪教育大学の共催の下,ワークショップ「ウェーブレット理論と工学への応用」を大阪教育大学天王寺キャンパスにおいて平成30年11月21日(水)・22日(木)に開催し,ウェーブレット解析についての情報交換を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の画像分離問題として解決すべき課題は次の3つである.一つ目は,2つの観測画像のペアから元画像の数,相対回転角度,相対平行移動量,相対重みを求めること.二つ目は,複数の観測画像ペア間で,同一元画像に対するパラメータの対応をつけること.三つ目は,相対パラメータが全て求まった後の画像分離方法の開発.これらの画像分離問題の課題を通して,2次元ウェーブレット解析への理解を深めることである. 現在まで,一つ目の課題は解決した.二つ目の課題については,例えば観測画像が4枚の場合には,観測画像の組 (1, 2), (2, 3), (3,4), (4, 1) でパラメータを推定して,相対重みの積が 1 になる組み合わせや,観測画像 1 を推定したパラメータで順次移動させて,ある元画像が重なるパラメータの組み合わせを調べる方法で解決できる.最終年度である本年度には,二つ目の課題の解決および三つ目の画像分離法を研究する.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の画像分離問題として解決すべき課題は次の3つである.一つ目は,2つの観測画像のペアから元画像の数,相対回転角度,相対平行移動量,相対重みを求めること.二つ目は,複数の観測画像ペア間で,同一元画像に対するパラメータの対応をつけること.三つ目は,相対パラメータが全て求まった後の画像分離方法の開発.これらの画像分離問題の課題を通して,2次元ウェーブレット解析への理解を深めることである. 初年度は,2つの観測画像のペアから元画像の数,相対回転角度,相対平行移動量を求める所まで研究を行った.2年目に当たる昨年度は,2つの観測画像のペアからより正確な相対平行移動量の推定と相対重みを求めることを行った. 最終年である本年度では,二つ目の課題に対して進歩状況で述べたアルゴリズムが正しく働くか検証し,三つ目の課題に取り組む.これらの研究を通して,この問題にふさわしい2次元ウェーブレット変換について考察し,得られた研究成果を順次発表する予定である.国際会議 ICWAPR2019 には予稿「相対重みを求める方法」を投稿した.また,国際会議2019 International Conference on Machine Learning and Intelligent Systems (MLIS 2019) で成果を発表する予定である.
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Causes of Carryover |
昨年度末にノートPCを更新したが,手元に届いたのが3月半ばであったので,そのノートPC用の液晶ディスプレイや周辺機器を購入できなかった. 約20万円の次年度使用額が生じたが,本年度はじめに,ノートPC用の周辺機器とメイン PC の GPU 強化を行ったことにより,次年度使用額は全て使った.
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