2021 Fiscal Year Annual Research Report
probing mechanism of quenching of star formation in massive galaxies with a large survey for strong emission-line emitters
Project/Area Number |
17K05386
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
鍛冶澤 賢 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 准教授 (60535334)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 銀河進化 / 銀河形態 / 銀河の星形成史 |
Outline of Annual Research Achievements |
COSMOS領域におけるすばる望遠鏡/Suprime-Camおよび中帯域フィルターセットを用いたz<1の銀河のSED解析について、最新のCOSMOS2020カタログを用いて急激に星形成活動を変化させた銀河のサンプルを構築し、それらの銀河の統計的性質を調べた。特にHST/ACSデータを用いた形態解析においては、これらの銀河は表面輝度分布の非対称成分の中心集中度や非対称成分の銀河の輝度重心からのずれにおいて、急激な星形成活動の変化を示さない通常の銀河と顕著な違いがあることがわかった。特に過去数百Myrで急に星形成活動を減衰させた銀河においては、銀河中心付近に顕著な非対称成分を示す天体が多く、銀河中心付近の力学的擾乱や爆発的星形成等が銀河における急激な星形成の減衰と密接に関係している可能性が示唆された。これらの結果について学術雑誌への投稿論文を準備中である。また、これらの銀河の空間分布のクラスタリング解析を行ったところ、同程度の星質量を持つ星形成銀河よりも顕著に強く、またすでに星形成を止めたpassive銀河と同程度の強いクラスリングを示すことがわかった。 同領域のz~0.8のクランピー銀河についてのALMA band-7データの解析を行い、遠赤外線光度から分子ガス質量の推定を行った。クランピー銀河30天体、同程度の星質量と星形成率を持つ通常の円盤銀河30天体についてのALMAデータの解析を行ったところ、推定される分子ガス質量/星質量比はクランピー銀河の方が系統的に高い分布を示すことがわかった。論文化に向けてさらに詳細な解析を進める予定である。 赤方偏移2.4の53W002原始銀河団領域の可視近赤外線撮像データを用いたSED解析によって明らかにした大質量銀河の密度超過やこれらの銀河の星形成活動、その空間分布におけるライマンα輝線銀河との関係等について論文にまとめて投稿し、受理された。
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Research Products
(3 results)