2019 Fiscal Year Research-status Report
星形成領域、晩期型星星周領域における磁場の役割の研究
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17K05388
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
新永 浩子 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (20709589)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 星周磁場 / 晩期型星 / 宇宙メーザー / 晩期型星の磁気活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度はJVLAを用いた赤色超巨星のおおいぬ座VY星(VY CMa)の星周領域の観測を2つの配列(広がった成分検出のD配列、及び コンパクト成分観測のB配列)で提案した。D配列は高評価で提案が採択され、データは取得済だが、コロナウィルス問題のため、観測所を訪問してデータの詳細な解析、議論する過程が現在、未完了である。B配列については、フィラー観測として採択され、コロナウィルスの影響で延期されていたB配列の開始は20年6月中旬以降の予定である。 VERAの同星のSiO分子の振動励起状態v=0, 1, 2, 3 の4輝線同時観測はデータ解析を完了し、現在成論文を投稿準備中である。v=3の5000Kを超えるエネルギー準位の輝線イメージングの成功に加え、通常は熱的励起の広がったv=0の輝線であるが、高い直線偏波率を示す同星のv=0輝線のVLBIでの非常にコンパクトな成分の検出は、今までの常識を覆す成果である。この成果は、未解決だったv=0メーザーの起源を解き明かす重要なデータであり、宇宙メーザーの研究をリードする成果の一つとなる。 同星星周領域で明るい、MERLIN望遠鏡による3つのOH分子輝線のデータ解析が進行中で、3-4秒角に渡って広がった、数十のクランプの中から、磁場強度測定の候補成分を選び出す。VLA望遠鏡(B配列)で検出したSiO v=0輝線の分布範囲(2秒角程度)の2倍程度の広がりを持つ。今年度は、JVLAによる新たな観測データの解析に加えて、これまでの成果をまとめた論文出版を行う。コロナウィルスの影響による研究の遅れを取り戻すことを目標に、本研究プロジェクトの総括へ向けて進める。 2019年度に採択されたIAUシンポジウム(Astropol2020)はコロナウィルスのため、会期を遅らせることを決定したが、本研究の成果も今年度に予定する同シンポジウムで発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウィルスという公衆衛生上の大問題が起こり、これまでと同じような速度でデータ解析が進められない状況が昨年度末になって起こっている。なんとか遠隔ミーティングのシステム等を活用し、遅れを取り戻していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のとおり、本研究プロジェクトの総括に重点を置いた年度となる。これまでに取得したデータから総合的に考察し、星周領域における磁場の役割に ついて、まとめた論文の出版、並びに延期した国際シンポジウムでの成果報告を予定している。現在、VLA望遠鏡を用いた新たな観測提案が採択されており、これも含めて、研究総括論文として出版することを目標とする。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Dynamic Mass Outflow and Circumstellar Magnetic Field of A Red Supergiant2020
Author(s)
Shinnaga H., Claussen, M.J., Imai, H., Oyadomari, M., Suzuki, T., Richards, A., Grey, M., Etoka, S., Yamamoto, S., Shimojo, M., Murakawa, K.
Organizer
IAU Symposium 360 Astronomical Polarimetry 2020
Int'l Joint Research
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