2019 Fiscal Year Research-status Report
New Physics Search via Higgs Particle
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17K05415
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
波場 直之 島根大学, 学術研究院理工学系, 教授 (00293803)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ヒッグス / 大統一理論 / 陽子崩壊 / 相転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
SO(10)GUTは標準模型を超える物理としてとても有効な理論であるが、このゲージ群を破るのには様々なパターンがあり、様々なヒッグスの可能性がある。(閾値効果についても同様に様々な可能性がある。)そのため、dim-6 OPによる陽子崩壊の予言は一般には出来ない。そこで、SO(10)を(SU(5)を24表現ヒッグスで破るように)随伴表現である45表現ヒッグスで破る場合に、一般的な予言が出来ないか調べた。45表現ヒッグスは反対称テンソルなので、SUSYでは繰り込み可能な(スーパー・ポテンシャルの3点相互作用が書けず)4次の相互作用がないので、(プランク・スケールでサプレスされた)高次の相互作用でポテンシャルを持ち上げざるをえない。そのために、45表現ヒッグスの中の特定の成分が(なかなかポテンシャルが持ち上がらなために)真空期待値が大きくなります。 そうすると、面白いことに、GUTゲージボソンの各成分に対して質量スペクトルが決定され、Xゲージボソンの1/5の質量になるものが存在することがわかった。そのゲージボソンも陽子崩壊を起こすため、dim-6 OPによる陽子崩壊がSU(5)よりも早く起きることがわかった。そして、Xボソンの質量が10^16 GeVだとすると、スーパーカミオカンデではみえないが、ハイパーカミオカンデでちょうど観測可能な領域があることを明らかにした。 他にも、陽子崩壊モードの比の解析から、GUTやそれに含まれるHiggsの判別をおこなう研究、U(1)B-Lを破るヒッグスの相転移に伴う重力波の観測可能性の解析などもおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究をすすめる上で新たな発見があり、研究計画以上の新しい研究成果も得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒッグスを通して標準模型を超える新しい物理の探求をすすめる。
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Causes of Carryover |
予定していた研究打ち合わせが延期になったため、その打ち合わせに使用するか、あるいは、研究を推進するための研究員を雇用する計画です。
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