2020 Fiscal Year Annual Research Report
Step dynamics on faceted macrosteps formed by discontinuous surface tension
Project/Area Number |
17K05503
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
阿久津 典子 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (40167862)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 表面荒さ指数 / クロスオーバー現象 / Family-Vicsekスケーリング関数 / ファセット化したマクロステップ / 2次元核形成成長 / 連続成長 / ファセット化ラフな面 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゆらぎの有る表面・界面についてKarder-Parisi-Zhang (KPZ) 普遍クラスに属する例が多数報告されている。ところが、結晶成長ではKPZ普遍クラスとは異なる指数になることが知られていたが、なぜ、結晶成長では指数がKPZ普遍クラスと異なるのか、解明されていない。そこで、ステップ間に引力が無い制限 solid-on-solid (RSOS) 模型について、 非平衡定常状態の表面の幅と荒さ指数を長時間モンテカルロ法で調べた。なお、平衡状態で微斜面はBrezinskii-Kosterlitz-Thauless(BKT)普遍クラスに属するラフな表面(BKTラフな面)になることが十分確立されている。
表面の幅と荒さ指数の成長駆動力依存性と微斜面の傾き依存性について得られた結果から、平衡状態でBKTラフであった微斜面はKPZ ラフな面へクロスオーバーすることがわかった(N. Akutsu, Sci.Rep. 10, 13047 (2020))。すなわち、1) 成長駆動力が小さい場合、および平衡状態ではBKTラフである;2)大きい成長駆動力ではKPZラフである;3) テラス面上に2次元核形成などによる島状クラスターが形成されると普遍クラスがKPZクラスからBKTクラスに変化する、ことを示した。
結晶表面ステップ間に点型の引力が有る定常成長微斜面について、表面の幅と荒さ指数を長時間モンテカルロ法で調べた。マクロステップがファセット化し2次元核形成機構で成長していても、表面の幅は系のサイズと共に増大し、ラフな面になることを示した(N. Akutsu, Sci.Rep. 11, 3711 (2021))。さらにマクロステップがバラバラになる駆動力点で界面の幅が発散し、ラフネス指数=0.60を得た。
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Research Products
(15 results)