2021 Fiscal Year Research-status Report
準周期系における非従来型強相関超伝導:非摂動論的アプローチによる解析
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17K05536
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
古賀 昌久 東京工業大学, 理学院, 准教授 (90335373)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 準結晶 / 磁性 / 六回対称黄金比タイル |
Outline of Annual Research Achievements |
2012年、強相関準結晶Au-Al-Yb 系において量子臨界性が観測されたことにより、強相関効果と準周期性の両方を取り扱うことが必要とされている。しかしながら、この準周期系に関する研究は、相関の無い系に関する解析が古くからなされているが、強相関効果についてはあまりなされていなかった。本研究「準周期系における非従来型強相関超伝導:非摂動論的アプローチによる解析」においては、相関効果によってもたらされる現象の一つとして、準周期構造を持つ遍歴電子系を取り上げた。本年度は、新たに見出された六回対称の黄金比タイリングの系を取り上げ、磁性について調べた。さらに、準結晶における励起子絶縁体に対する光照射現象について調べ、準周期特有の非平衡物性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
準結晶における磁気秩序、励起子秩序に関する非平衡現象に関する研究は本年度原著論文にまとめているため。
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Strategy for Future Research Activity |
よく調べられている一次元フィボナッチ鎖に対して、光応答現象について詳細に調べる。またこれまであまり調べられていない三回対称準周期タイルの磁性についても調べ、二次元準周期タイルにおける系統的な解析を進める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、国際会議への参加が延期になったため
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