2019 Fiscal Year Annual Research Report
Phase ordering percolation and dynamic statistical law in multi-component superfluids
Project/Area Number |
17K05549
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
竹内 宏光 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (10587760)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 自発的対称性の破れ / 位相欠陥 / ボース・アインシュタイン凝縮 / 秩序化動力学 / パーコレーション / フェルミオン超流体 / ジョセフソン不安定性 |
Outline of Annual Research Achievements |
【最終年度に実施した研究の成果】 (1)フェルミ原子超流体におけるソリトンのジョセフソン不安定性:ベルギーの理論グループと国際共同研究を実施し,フェルミ原子気体の超流体を記述する有効理論に基づいて,ソリトンの不安定性の様子がBEC-BSCクロスオーバーのBCS側の領域でこれまでに見られない挙動を示すことを理論的に明らかにし,それをジョセフソン不安定性と名付けた.成果は韓国で開催された国際会議および学術論文で公表済みである. (2)磁性超流体におけるソリトンの相図:台湾の理論グループと国際共同研究を実施し,磁性を示すF=1スピノール冷却原子気体ボース・アインシュタイン凝縮のポーラー相におけるソリトンの内部構造に関する相図を理論的に明らかにした.得られた成果は韓国で開催された国際会議で公表するとともに,学術誌に投稿中である(プレプリント:arXiv:2002.06088) (3)離散的対称性の自発的対称性の破れによる秩序化過程とパーコレーション:フランスの理論グループと国際共同研究を実施し,離散的対称性の自発的破れを記述する理論模型(ギンツブルグ・ランダウ模型)に基づいて,その秩序化過程の初期段階で現れるパーコレーションの振る舞いを理論的に明らかにした.得られた成果はアルゼンチンで開催された国際会議で発表するとともに,現在学術論文を執筆中である. 【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】 国際共同研究が加速したこともあり,想定以上の成果が得られた.交付申請書の「研究の目的」に記載した小課題【1】-【5】のうち,【1】と【2】および【5】を達成した.他が未完の理由は,【5】に関して予想を上回る成果が得られその課題に重点を置いたことと,本研究を基盤課題とする科研費「国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))」に採択されたことで,研究計画を大きく修正したからである.
|
Remarks |
(1)は個人のホームページ (2)は所属大学の研究者総覧
|