2019 Fiscal Year Annual Research Report
Processing of wide-bandgap material with intense EUV light
Project/Area Number |
17K05727
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 のぞみ 大阪大学, レーザー科学研究所, 特任助教(常勤) (60581296)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 極端紫外光 / EUV / アブレーション / 薄膜 / ワイドバンドギャップ材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度はまずターゲットに到達する光のうち、帯域内のEUV光の割合を確認した。まず駆動レーザーの照射強度を1.5E11 W/cm^2から4.2E11 W/cm^2まで変化させ、Xeプラズマから放射されるEUV光エネルギーを光軸上に設置したIRD社のSXUVフォトダイオードで計測した。その結果30 mJ/srから48 mJ/srの範囲でEUV光エネルギーが変化することが分かった。一方この計測値を元に、二枚の回転楕円鏡による捕獲立体角と反射率を考慮した捕捉率を用いてターゲット位置に到達するEUV光エネルギーを求めたところ、5-8 mJであった。フラットレスポンスカロリーメータ(Ophir 12A-TEC)で計測したトータルのエネルギー最大値が17 mJであったため、パルス内で時間積分された帯域内光の割合は半分程度であることが分かった。 Si, SiC, AlNターゲットを用いた成膜後のターゲット上のアブレーション痕をレーザー顕微鏡で分析した。SiCに対するアブレーションレートはEUV、レーザー共に4E7 um/shotであり、残りのターゲットに対しても1E7 um/shotオーダーのアブレーションレートを示した。このことから、EUV光においても、レーザーと同等のアブレーション能力を示すことが分かった。一方それぞれの薄膜についてSEM観察により表面形状を確認したところ、EUVアブレーションによる薄膜表面にはより多くの細かい粒子が付着しており、レーザーアブレーションによる薄膜表面には溶融後に固着したような大きな形状の粒子が観測された。これはEUVアブレーションを用いることでターゲットへの熱影響を少なくしながら成膜が可能であることを示唆する。
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