2018 Fiscal Year Research-status Report
Elucidate the pressure effects on molecular properties for theoretical designing of piezo-responsive molecules
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17K05749
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福田 良一 京都大学, 実験と理論計算科学のインタープレイによる触媒・電池の元素戦略研究拠点ユニット, 特定准教授 (40397592)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 理論計算化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 分子物性に対する高圧力の効果と分子の圧力応答に対する量子化学計算 物質に圧力をかけると、物性の変化が観測される。加圧により分極を誘起する圧電効果(piezoelectric effect)は代表的な例である。分子系の材料を用いて圧電効果を誘起するには、分子性結晶における分子間相互作用を制御したり、圧力による分子変形を利用したりする手法が考えられる。合理的な分子設計や、圧力応答物性の理解と予測のためには、圧力による構造変化と、それによって誘起される物性値の変化を矛盾なくモデル化する手法が必要であり、本研究ではXPPCMを用いた量子化学計算による圧電効果のモデル化を行った。 モデル化合物として、Donor-acceptor置換した[6]heliceneを取り上げた。Donor/acceptorとしてNH2/NO2を考えた。Heliceneは、高圧に応答する適度な剛直性を有すると考えられ、高圧を印加することで、Donor-acceptor間の距離が変化し、分子内の分極が誘起されると考えた。 XPPCM量子化学計算による結果では、圧力を上げる事でDonor-acceptor間の距離が減少し分子の双極子モーメントや静的分極率が増加するという圧電効果が認められた。これはNH2とNO2間の距離に依存して電荷移動か促進され、分子内分極が増大する事による。一方で分極率の変化は、分子構造の変化だけではなく、分子の電子状態が圧力の影響で変化する効果に起因する事が明らかになった。本研究から、分子性材料の圧電効果においては、圧力などの外部の力学的な刺激が分子構造を変化させ、その構造変化により誘起される電子状態の変化が物性に影響するというメカニズムを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に沿って研究が進んでおり、論文や学会における成果公表も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に沿って、圧力により光物性を変化させるピエゾクロミック分子のメカニズム解明と合理的な分子設計を、量子化学計算により進める。
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Causes of Carryover |
既存の設備を用いて研究が進捗した事と、物品調達の計画が年度を跨いだため、実際の購入は次年度に繰り越した。次年度は当初計画していた計算機を調達して研究を進める。
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Research Products
(7 results)