2019 Fiscal Year Annual Research Report
Generation of Aryl Radicals from Arylboronic acids and Benzoic Acids via Photoinduced Electron Transfer
Project/Area Number |
17K05779
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉見 泰治 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (30345673)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アリールラジカル / 光反応 / 光脱炭酸反応 / 光脱ボロン酸反応 / 安息香酸 / アリールボロン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度まで、光レドックス有機触媒を用いて、アリールボロン酸の光脱ボロン化を経由したアリールラジカルの生成およびそのラジカルのアルケンへの付加や還元反応を見出した。本年度は、これらの研究結果から、安息香酸からの光脱炭酸反応を経由したアリールラジカル生成およびその反応を検討した。現在まで、光レドックス触媒を用いた安息香酸の直接的な脱炭酸反応およびアリールラジカル生成は報告されていない。様々な反応条件を検討することで、光レドックス有機触媒としてビフェニルと1,4-ジシアノナフタレンもしくは9,10-ジシアノアントラセンを用いて30℃に加熱し、光照射することで、安息香酸の脱炭酸反応が進行することを明らかにした。1,4-ジシアノナフタレンを用いたときは紫外光を9,10-ジシアノアントラセンを用いたときは可視光を光源として使用した。アルキル基やシアノ基、エステルなどの置換基を有する安息香酸に適応でき、生成したアリールラジカルを用いてアルケンへの付加やボロン化、還元反応などに応用した。この反応は、光脱炭酸反応によく使用されるIrや福住触媒では進行せず、我々の2分子光レドックス有機触媒系のみ反応が進行することがわかった。これは、Irや福住触媒では逆電子移動が速いため、脱炭酸の速度が遅い安息香酸においては働かず、我々の2分子光レドックス有機触媒系のみうまく働くことを明らかにした。また、これら光触媒の蛍光挙動を詳しく測定して、反応機構も詳しく検討した。これらの結果を、Journal of Organic Chemistryに発表した。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Synthesis of 23-, 25-, 27-, and 29-Membered (Z)-Selective Unsaturated and Saturated Macrocyclic Lactones from 16- and 17-Membered Macrocyclic Lactones and Bromoalcohols by Wittig Reaction, Yamaguchi Macrolactonization, and Photoinduced Decarboxylative Radical Macrolactonization2019
Author(s)
T. Iwasaki, Y. Tajimi, K. Kameda, C. Kingwell, W. Wcislo, K. Osaka, M. Yamawaki, T. Morita, Y. Yoshimi
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Journal Title
The Journal of Organic Chemistry
Volume: 84
Pages: 8019-8026
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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