2018 Fiscal Year Research-status Report
電気泳動による新しい免疫応答マーカーの開発(T細胞受容体クローナリティアッセイ)
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17K05907
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
志村 清仁 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30130008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 弘行 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30322340)
長井 俊彦 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90180447)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | キャピラリー等電点電気泳動 / マイクロカラム / モノリスカラム |
Outline of Annual Research Achievements |
T細胞クローナリティーアッセイを実現するにあたり、走査型キャピラリー等電点電気泳動装置の自動運転化と切替式マイクロカラムの開発を中心に進めた。自動運転化は自動運転プログラムの開発を外注して実現できた。切替式マイクロカラムはポリメチルメタクリレート (PMMA) の円盤の同心円状に16個の穴(体積1マイクロリットル)を開け、ここにクロマトグラフィー担体を充填する。この円盤を両側にキャピラリーを接続したホルダーに挟み、円盤を回転することでマイクロカラムの交換が容易にできるように設計した。ホルダーは円盤の摺動と、液漏れを防ぐ密着性を考慮してテフロン (PTFE) 製とした。試作したマイクロカラムとホルダーを組み立てたところ、計画した送液を行うことができた。 マイクロカラムの充填剤としてはモノマーの重合によるモノリス構造が理想的である。モノマーとしてグリシジルメタクリレートとエチレンジメタクリレートを、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル、ポロジェンとしてデシルアルコール、シクロヘキサノールを用いて、重合を行ったところ、多孔性のモノリスカラムを調製できた。今後、ここにストレプトアビジンを固定化し、最終的にはビオチン化抗体を固定化して使用する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.T細胞クローナリティーアッセイに必須の走査型キャピラリー等電点電気泳動装置の自動運転化を実現できた。 2.切換型マイクロカラムの試作を行った。 3.モノリスカラムの調製に目処がついた。
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Strategy for Future Research Activity |
1.切替式マイクロカラムにモノリスカラムを調製し、アフィニティークロマトグラフィーカラムとしての性能を確認する。 2.マイクロカラムに抗体を結合し、抗原タンパク質のマイクロカラムによる捕捉と引き続くキャピラリー等電点電気泳動分離がオンラインで行えることを確認する。 3.単球細胞からのT細胞受容体の遊離と、部分精製法を確立する。 4.T細胞受容体の蛍光標識法を確立する。 5.T細胞受容体の抗体カラムによる捕捉とキャピラリー等電点電気泳動のオンライン分析を実現する。
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Causes of Carryover |
1.国際会議の内の1つが日本で開催されたため、旅費が下がった。 2.自動化プログラムの外注費が見積より下がった。
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