2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of low friction coefficient film by fine projection
Project/Area Number |
17K06054
|
Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
加藤 昌彦 福山大学, 工学部, 教授 (70274115)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | ナノワイヤ / 摩擦係数 / SiC |
Outline of Annual Research Achievements |
界面ナノワイヤ形成による薄膜の低摩擦係数化に関し,高周波プラズマ放電装置を水素ガス,アルゴンガスを使用しSKH51基材表面にナノワイヤを形成させた.成膜条件を最適化させることにより,ナノワイヤの高さが0.1μmから1μmの範囲でのナノワイヤを形成させることができた.前年度までの研究に加えこれらデータが得られたことにより,ナノワイヤの高さが0μmから4μmまでのナノワイヤを得ることができた.その後,ヘリコンスパッタ装置を使用し,SiCターゲットをプラズマエッチングさせることにより,ナノワイヤを形成させた基材表面にナノワイヤを形成させた基材表面にSiC薄膜を形成させた.この試験片の摩擦摩耗特性を,自作のピン・オン・ディスク方式摩擦摩耗試験気を使用して評価した. その結果摩擦係数は微細凹凸の高さで一意に整理され,微細凹凸の高さが0.5μm以下では変化がないが,微細凹凸の高さ増加に伴って漸減し,ある値で最低値が得られることがわかった.その後,微細突起高さが増加すると摩擦係数が増加しでゆくことがわかった. また,摩擦係数の改善には微細突起生成密度も重要であることがわかったので,ナノワイヤの高密度化を検討した.高周波プラズマ放電装置を使用し,導入ガスを水素ガス,アルゴンガスに加え第3元素ガスを添加した.その結果第3元素添加によりナノワイヤの高密度化が可能であるとの方向性を得た.これまでの研究により,さらなる高密度化が可能になれば,より高い微細突起高さでより低い摩擦係数が得られることが示唆された.
|