2019 Fiscal Year Annual Research Report
High Efficiency and High Quality Dry Grinding of Carbon Fiber Reinforced Plastic
Project/Area Number |
17K06080
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大橋 一仁 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (10223918)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 紘幸 岡山大学, 自然科学研究科, 講師 (60743755)
藤原 貴典 岡山大学, 研究推進機構, 教授 (20274011)
大西 孝 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (90630830)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 炭素繊維強化プラスチック / 研削 / 目づまり / ドライアイス / 砥石寿命 |
Outline of Annual Research Achievements |
炭素繊維強化プラスチックのドライ研削過程においてドライアイスジェットを砥石作用面に作用させ,トライ研削の場合に問題となる砥石目づまりの抑制効果を実験的に検討した。昨年度の実験で,砥石作用面へのドライアイスジェットの噴射を継続すると,砥石表面に霜が付着し,砥石表面に付着した切りくずの除去性能の低下することが明らかになったため,ドライアイスジェットを作用させる際の砥石作用面近傍の温度を,砥石側面からサーモカメラを用いて測定した。その結果,ドライアイスジェットを噴射することによって,砥石表面は-10℃程度まで冷却されていることが明らかになった。この結果から,低温環境のためドライアイスの昇華速度が低下し,昇華による衝撃力が低下して切りくず除去性能が低下したものと推察し,ドライアイスジェットの液化二酸化炭素供給量が砥石表面温度ならびに付着切りくず除去性能が反映される砥石寿命までの研削距離に及ぼす影響を検討した。その結果,液化二酸化炭素の供給量が増加するに従い砥石表面の温度は一様に低下することがわかった。いっぽう,砥石寿命に至るまでの研削距離については,液化二酸化炭素供給量が比較的少ない場合は供給量が増加するに従って砥石寿命までの研削距離が増大するが,液化二酸化炭素供給量が多くなると急激に砥石表面の切りくずの除去性能が低下し,砥石寿命までの研削距離が小さくなり,それ以上に液化二酸化炭素供給量が増加しても研削距離はほぼ一定であることが明らかになった。その場合の砥石寿命までの研削距離は,最も研削距離が大きくなる液化二酸化炭素供給量の場合のおよそ50%であり,この結果から目づまり抑制効果が最大となる液化二酸化炭素供給量が存在することが明らかになった。
|