2018 Fiscal Year Research-status Report
In-process-monitoring of a diamond wire surface topography
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17K06104
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
坂口 彰浩 佐世保工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (00332099)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ダイヤモンドワイヤ / ダイヤモンド砥粒 / 画像処理 / ディープラーニング / 統計的解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ダイヤモンドワイヤの製造工程において、高精度・高効率に砥粒の分散状態をオンマシンで計測・解析することで、ダイヤモンドワイヤの品質を実用的かつ定量的に評価する手法を開発することである。ダイヤモンドワイヤは数百kmにも及び、また、その線径が百数十μm程度と非常に細く、加えて、固着される砥粒径は数十μmであることから電子顕微鏡などを用いた静止状態での解析結果の信頼性は限定的である。実用的な手法とするためには、ダイヤモンドワイヤ製造工程において走行中のダイヤモンドワイヤを計測・解析することが望まれる。
平成29年度は、線速が180~340m/minでダイヤモンドワイヤ表面の画像が取得可能な装置の製作を行った。平成30年度は、取得した画像を基にディープラーニングと統計的手法を用い、ワイヤ表面の砥粒分散状態の定量的評価手法の検討を行った。走行中のワイヤ表面画像を取得することから、画像全体がぼけることにより正確な砥粒の抽出が難しくなるという問題があった。従来までの画像処理では、70%程度の抽出率であったが、ディープラーニングを用いることで90%以上に改善することができた。また、ダイヤモンドワイヤ表面の適切な計測区間長を算出するために、ディープラーニングにより得られた砥粒画像から砥粒固着座標を求め、その結果と統計的手法を組み合わせ評価実験を行った。その結果、今回対象としたダイヤモンドワイヤの場合、計測区間を約200mmとすると、任意の場所における砥粒分散状態の評価結果がほぼ同一となることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、ダイヤモンドワイヤの製造工程において、高精度・高効率に砥粒の分散状態をオンマシンで計測・解析することで、ダイヤモンドワイヤの品質を実用的かつ定量的に評価する手法を開発することである。平成30年度の当初の計画は、統計的にダイヤモンドワイヤ表面の砥粒の分散状態を評価することであり、それを達成できた。
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Strategy for Future Research Activity |
ダイヤモンドワイヤ表面の砥粒分散状態が被削材表面に与える影響について明らかにするために、ダイヤモンドワイヤ表面を定量的に評価し、さらに、そのワイヤを用いて加工実験を行い、それらの関係性について評価する。
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Causes of Carryover |
1万円未満の少額のため、次年度の旅費に充当する。
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