2017 Fiscal Year Research-status Report
Surface texturing for stable and high-friction surface
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17K06112
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
月山 陽介 新潟大学, 自然科学系, 助教 (00533639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩見 裕 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究開発員 (20578794)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高摩擦 / レーザマイクロテクスチャリング / 微小突起 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は,レーザーマイクロテクスチャリングによる初期摩擦の向上を狙ったものである.金属同士の摩擦では酸化膜や汚染層が初期の摩擦係数を低くしている.宇宙機部品など,特殊環境下で作動する機械に使用される締結部材としては,締結直後から最大摩擦係数を発揮することが求められる.レーザーマイクロテクスチャリングは,高アスペクト比形状の表面粗さ突起を表面に作り出すことで,表面突起もしくは相手面が,しゅう動なしで押圧により塑性変形し高摩擦を発現する可能性がある.そこで,1年目は,アルミ合金および純アルミニウムにおいてテクスチャリングの効果を実証すること,および効果発現メカニズムを詳細に明らかにすることを目的とした.その結果,表面テクスチャリングにより0.8を超える静止摩擦係数が発現し,当初の目的を達成することができた.また,3年目に実施予定であった鋼材についても検討を行い,同様の効果が鋼材においても得られることを確認した.具体的には,テクスチャリングを施して突起を有する面が,相手面よりも硬質である場合には,掘り起し抵抗が増大すると考えられていた(チタン合金材料で実証した).しかし,アルミニウム合金を使用した例では,突起側が軟質であっても突起自身の塑性変形により金属の新生面が露出することが高摩擦に寄与することが明らかとなり,より多様な材料組み合わせでも本効果が得られることが判明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
3年目に実施予定の鋼材においても本課題提案の技術を適用し,その効果を検証した.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り,2年目には真空条件下での実験を行い,宇宙空間などの極限環境下(清浄面による凝着促進条件下)で本課題の提案する摩擦係数増加効果が得られることを,純アルミニウムなどで実証していく.効果が小さい場合には,一方の材料を加工硬化などで硬さ調整を行い最適な摩擦組み合わせを模索する.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は,真空中での真実接触面観察用に購入を予定していた拡大観察用のレンズの購入を次年度に見送ったためである.ただし,次年度に見送ったことにより課題進捗が遅れることはなく(レンズ購入以外の装置設計・製作は予定通り進行している),万が一課題遂行に問題が発生した場合にレンズ購入費用を問題解決のための費用に優先的に使用することで,より効率的に課題を進められると判断できたためである.主な理由ではないが,研究が順調に進んだため,試験片・ジグなどの消耗品の購入費用が抑えられたことも一因として挙げられる.これについては,課題の進行に伴い,EBSD等の高価な分析等の費用に充て,現象理解をより進展させる予定である.
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Research Products
(1 results)