2021 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of origin of Attached-Eddy in a boundary layer using significant slow transition
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17K06147
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
前川 博 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 特命教授 (90145459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 大輔 富山大学, 学術研究部工学系, 講師 (70363033)
井上 洋平 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (40397625)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 乱流遷移 / ワークショップ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度発達した亜音速乱流境界層を対象に研究した.平板境界層及び平板上の小さな前方段差からの音波発生機構に関する研究成果をJournal of Fluid Science and Technology (DOI10/1299/jfst.2021,Vol.16,2021)で発表した.引き続き,乱流境界層内大規模構造と考えられているAttached-Eddyの起源となっている構造が出現する緩慢な遷移過程につ研究を行った.主流乱れを非常に小さくして,レイノルズ数を比較的大きくすると遷移現象が緩慢になるが,さらに主流乱れを小さくすると,境界層流れは層流境界層になる過程が観察される.一旦境界層内の乱れが減衰した粘性散逸と平衡状態になり,その後,層流境界層に向かわずに,乱流遷移を起こす緩慢な遷移現象を入念に調べた.主要パラメータは主流乱れ強さと,等方性乱流のスケールであり,2つのパラメータ空間上の位相状態を調査することによって,力学系の考え方を使って遷移状態の分類を行った.位相図の中のセパラトリクス近傍にパラメータを設定すると,Edge-State近傍アトラクターを経て乱流遷移することが分かった.その過程において,境界層内において,Sinouseは非線形プロセスを経て2次不安定性を誘引していることによりサイクルがクローズする現象が観察された.2次不安定性から新たに非線形が出現して,サイクリックになっている現象が緩慢な遷移において観察された.相エネルギーを計測して,極小値を示す相状態を脱する過程には,エネルギーが急激に増加してバーステイングと呼べる状態をリラクゼーション状態が出現しており,リラクセーション状態の中に不安定性が発生することが明らかになった.一方,この現象は,磁化や反応系などの様々な物理分野で観察される空間的なLocalized-Structureと共通性を持つことを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症の影響で研究の進展が遅れている.ただし,計算結果及び解析が進展して,今年度は,計算結果をまとめて原稿作成を行った.完成までもう少しの段階になっている.
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Strategy for Future Research Activity |
原稿を完成させて投稿する予定である.これまで,関連論文の調査を電通大図書館を使って行ってきたが,入念に文献調査を行い投稿予定の原稿完成度を高める.
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Causes of Carryover |
国際学術論文誌のEditorからの通知で修正原稿を再投稿する状態にある.再投稿論文原稿を作成するために,文献調査を電通大図書館で行ったが,文献検索料金は電気通信大学校費でのみ支払いが行われているため科学研究費で支出することがなかった.結果として生じた次年度使用額はJournal掲載料に使用する計画である.ただし,再投稿を予定している国際学術Journal掲載料に該当する使用額があることを確認できている.引き続き,文献検索を入念に行うとともに完成度を高めた原稿を作成する.
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