2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of origin of Attached-Eddy in a boundary layer using significant slow transition
Project/Area Number |
17K06147
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
前川 博 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 特命教授 (90145459)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 大輔 富山大学, 学術研究部工学系, 講師 (70363033)
井上 洋平 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (40397625)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 乱流遷移 / 国際研究集会 / バイパス遷移 / 超音速境界層 / マッハ数 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,双極渦が角柱近傍を通過する際に発生する空力音響場について明らかにした.渦移動マッハ数(M;渦移動速度と音速を基にしたマッハ数)と角柱レイノルズ数(角柱一辺の長さと渦移動速度及び空気の動粘性係数を基にしたRe数:Re)を従来のDNS結果より大きな範囲で研究した.Lighthill-Curleの音響アナロジー解析の結果をこれまでの研究で調べられていない高マッハ数の計算を行い,2重極音源と4重極音源からの音響場に分解することを可能にして,2重極音が支配的である低マッハ数の計算結果はKambe(1987)の実験やアナロジー解析結果をサポートする(ただし,高Re数においては,角柱近傍の境界層が剥離することによって剥離泡を形成することによって,角柱周りの音響場(静圧分布)が剥離泡の影響を受けて,低周波変動に高周波変動成分が重畳する)一方,高マッハ数(M=0.3)では,境界層が剥離した渦運動が4重極音源となって,2重極音に重畳していることを明らかにした.なお,音響アナロジー解析にはInoue and Hatayama(JFM2001)が導いた際に,遅延時間の近似を正確なものに修正して,DNS結果とアナロジー解析結果がよく一致させることができることを確かめた.一方,研究期間に実施した境界層遷移計算結果解析をまとめた.一様等方性乱流変動攪乱を超音速境界層に導入して,寿命の長い縦渦運動により形成される低速ストリークに発生する二次不安定モード(スパン基本及びスパン倍調波モード)が生成され,閾値を超えると,その非線形成長によって渦崩壊現象を観察した.超音速境界層(冷却壁)に特有の流れ方向に長い局所構造が形成され,その構造の下流に不安定モードが再び形成されるサイクリックな遷移の特徴を持つ.
|