2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of innovative combustion technology for high water content biofuel by low temperature plasma
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17K06199
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
田上 公俊 大分大学, 理工学部, 教授 (60284783)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 燃焼 / 点火 / 低温プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,高含水バイオ燃料利用のために低温プラズマを用いた革新的点火・燃焼技術の構築を目的としている.本年度は,最終年度で低温プラズマ(ストリーマ放電)の効果を確認するため,シュリーレン撮影法による可視化により,初期火炎形成を調べた.実験は自動車用点火回路(TI)とパルス数10のストリーマ放電(NTI10)で行った.初期圧力は1.0MPa で,NTPを用いたアーク放電(TI)及びストリーマ放電(NTI)の初期火炎形成のシュリーレン写真により解析した.その結果,NTIとTIを比較すると初期火炎形成に違いが見られた.TIはブレークダウンした高温の放電部位において強い光が形成された後,その箇所を中心に連続的な火炎核形成・成長が見られた.すなわち,TIにおける点火は熱プラズマで生成された高温領域の「火炎核」を中心に火炎が形成・成長する(点での点火).これに対してNTIでは,肉眼では観察できない弱い光のストリーマ放電が広範囲に生じ,ある時間が経過後,突然一定の体積を有する反応領域が出現した. すなわち,低温プラズマは熱プラズマとは異なり,体積的な放電となる.この体積的点火は点火確率を向上させると同時に,火炎面積の増加による初期燃焼時間の短期化が期待でき,低温プラズマ点火の大きなアドバンテージとなっている.以上のことから「低温プラズマ」の利用は点火特性の改善と可燃限界近傍での燃焼安定化を実現しうると考える. 結果として学会発表6件を行った.
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