2018 Fiscal Year Research-status Report
幾何的特徴を用いない視覚制御のための非線形性を考慮した基底生成
Project/Area Number |
17K06227
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
酒井 悟 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (90400811)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 視覚 / モデリング / 機械力学・制御 / 油圧ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
過去の研究代表者が提案した視覚制御系は,視覚対象に依存する幾何的特徴を定義する必要が無いため汎用性が高く,かつ①動的な対象に対して②オクル―ジョン効果が有る場合③安定性(既存のシステム同定・線形補償器設計ツールの適用可)を達成する.しかし従来の基底を用いると,入出力線形性が低くなり,既存のシステム同定・線形補償器設計ツールが適用不可という問題が生じ得る. そこで動画像である出力ではなく入出力関係を評価し,高い入出力線形性を達成する新しい基底の生成法を提案して,視覚制御系全体のシステマティックな設計法を確立することを目的として,次の[S1]の一部,[S2-3],[S4]を実施した. [S1]の一部:従来の基底を用いると入出力線形性が低い対象について,基底生成についての仮定(FIRの仮定)を緩和したうえで,高い入出力線形性を達成する新しい基底生成法を提案した.また,入出力線形性を高める基底生成法の自由度表現について考察した.さらに,事前に解像度を指定することが可能なWalsh基底に限定して,高い入出力線形性を達成する新しい基底生成法を提案した.なお[S1]は昨年度に開始している. [S2-3]:新しいBus規格のリアルタイム視覚制御装置に関する市販技術の調査と並行しつつ,幾何的特徴を用いないリアルタイム視覚制御装置の一部を開発した. [S4]:Walsh基底を応用する立場から,油圧ロボットに実在する不確かさ(ベルヌーイ則のモデル化誤差)の表現法,および,オンライン圧力推定法を提案して,有効性を実験的に示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来の基底を用いると入出力線形性が低い対象について,基底生成についての仮定(FIRの仮定)を緩和したうえで,高い入出力線形性を達成する新しい基底生成法を提案した.また(当初予期していないこととして)入出力線形性を高める基底生成法の自由度表現を考察した.さらに,事前に解像度を指定することが可能なWalsh基底に限定して,高い入出力線形性を達成する新しい基底の生成法を提案した.さらに,Walsh基底を応用する立場から,油圧ロボットに実在する不確かさ(ベルヌーイ則のモデル化誤差)の圧力推定法を提案して,有効性を実験的に示した.
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Strategy for Future Research Activity |
従来の基底を用いると入出力線形性が低い対象について,既に,基底生成についての仮定(FIRの仮定)が緩和された新しい基底の生成法が実際に高い入出力線形性を達成することを(既存のシステム同定・線形補償器設計ツールが適用可であることを)を実験的に示すことが今後の予定である.
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