2019 Fiscal Year Annual Research Report
Expansion of permittivity and permeability measurement to liquid/gel/oriented magnetic materials aiming at search for new lossy materials
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17K06290
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
三浦 健司 岩手大学, 理工学部, 准教授 (90361196)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | モードマッチング法 / TMモード |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度においては平成30年度に課題として挙げた高誘電率材料測定時の測定誤差の課題を解決するため,樹脂容器構造とそれに起因する誘電率不連続性が生じさせる高次モード成分の電磁界シミュレーション解析と,高次モード成分を含む電磁波伝搬時の容器両端を基準面とするSパラメータ計算手法確立の二つに注力した.前者においては,FDTD法による電磁界シミュレータを用いて樹脂容器と充填された被測定物質をモデリングして電磁波を伝搬させ,電磁波伝搬方向である軸方向の電界強度に着目することで主要伝搬モードの特定を試みた.その結果,同軸管内は円筒対象性を有していることからTM0nモードのみが存在し,TM02モードが最も電界強度が高いモードであることを明らかにした.これは,樹脂容器構造に起因すると推察された.後者においては,容器壁部/被測定材料/容器壁部の三層構造部分の準TEMモードと高次TMモードの伝搬定数をマクスウェル方程式の差分解法により求めた後,誘電率不連続面における境界においてモードマッチング法を用いることで,容器各部分のTEMモードならびにTM0nモードの電磁界強度を求め,さらに樹脂容器が伝搬する際のSパラメータを算出できることを確認した. 上記により,充填材料材料定数を変数とする容器両端におけるSパラメータを半解析的手法で算出することが可能となった.これはいわゆる順問題であり,Sパラメータから被測定物質の誘電率・透磁率を求めるにはこの逆問題を解く必要がある.令和元年度内には着手できなかったが,この逆問題を解くことで本研究課題の目的を達成できる.
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Research Products
(2 results)