2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of Short-Circuit Phenomena of Element Conductors in AC Power Supply Cord and Establishment of Its Detection Method
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17K06299
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| Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
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Principal Investigator |
水野 幸男 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50190658)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 電源コード / 半断線 / 火災防止 / 電圧波形の歪み / 電流波形の歪み / 素線短絡検出法 / 素線断線検出法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
電源コードに機械的外力が加わることにより生じる半断線（導体素線の一部が切断された状態）は、電気設備火災の主原因のひとつである。しかしながら、電源コードの絶縁被覆には損傷が認められないことが多く、目視による半断線検出は難しい。地震発生時の外力により半断線が生じて火災に至る事例も報告されており、火災防止技術確立が強く要望されている。最終年度は、半断線箇所で生じる導体素線短絡の検出法確立に重点を置いて研究を実施した。さらに、素線が短絡による発熱で溶断する断線検出方法も検討した。成果は次の通りである。
１．素線短絡時の電流値は100A未満、短絡時間は1秒未満であり、市販のブレーカの動作範囲外にあることを示した。
２．素線短絡発生時の電圧波形のみならず電流波形の歪みに基づく素線短絡判定条件を提案した。さらに、素線短絡判定条件を満たした場合に電力供給を遮断するブレーカを試作し、評価を行った。素線短絡時の動作正解率は95%、家電製品のスイッチ入切などにより生じる過渡現象による誤動作率は0%と優れた性能を有することが判明した。
３．電圧波形の歪みを特徴付ける逸脱時間に基づき、約90%の正解率で素線断線を検出できる方法を考案した。素線短絡が検出できない場合の最終手段であるが、素線短絡検出法との併用により火災防止システムの信頼性を大幅に向上させることができると考えられる。
３年間の研究期間に、半断線電源コードの導体素線短絡・断線による可燃物への着火現象を実験室で再現して着火過程を解明するとともに、電圧・電流波形に着目して導体素線短絡・断線検出手法を提案して現場適用性を検討した。素線短絡時に電力供給を遮断する試作ブレーカは、極めて良好な特性を有することを明らかにした。以上のことから、当初の研究目的は十分に達成できたと考えられる。さらに種々の条件下で短絡遮断ブレーカの評価を行い、製品化を目指す。
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