2018 Fiscal Year Research-status Report
Selective Cu-deposition using CuI as prucursor
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17K06339
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
山内 智 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (30292478)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 銅の化学気相堆積 / 銅薄膜の選択生成 / ヨウ化銅原料 / 第一原理計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヨウ化銅(CuI)を原料とした低圧化学気相堆積法を用いて薄膜の選択成長プロセスを実現し、ULSI での簡易な配線技術の確立を目指すことを目的とし平成30年度は以下の研究を行った。 実施計画①Cu堆積速度の高速化:平成29年度に引き続き原料であるCuIを面供給型で気化させ堆積表面への原料供給速度を増加させることでのCuの高速堆積に関する詳細検討を実施した。平成29年度では、Cuの堆積速度を<111>配向を維持したままで120nm/min程度まで大幅に増加することに成功したが、今年度の詳細検討の結果、成長初期段階でのRu上での堆積速度と堆積されたCu上での堆積速度の著しい差異による堆積速度の非線形性が確認された。 実施計画②パターン形状へのCu 堆積:平成29年度の結果より、パターン下地金属としてRuが有利であることが明らかとなったことから、今年度はRuを下地とするViaパターン付きウェハの作製を検討し外注作製した。Viaパターンは3μm厚TEOS-SiO2に開口直径3μmを中心サイズとし、マスク設計しRIE加工した。パターン形成中でTEOS-SiO2/Ru間での密着性の問題により数回の試作が必要となり、その結果厚さ7nm程度のTi密着層を挿入することに変更した。作製した加工パターンを用いて実施計画①での結果を基にCuの埋め込み実験を開始し、Ru上でのCuの選択形成が可能であることまでわかってきている。 実施計画③分子軌道計算による選択成長機構の解明:Gaussian PackageによるDFT計算での基底関数をLANL2DZに変更することで実験値と良い相関がある結果が得られることがわかり、Ru上およびCu上でのCuI三量体の状態が推察できるようになった。但し、実施計画①で得られたCu堆積速度の非線形についてはさらに大規模な分子動力学計算が必要となるためにその準備を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実施計画①Cu堆積速度の高速化については、当初の目標である100 nm/minの堆積速度を超える結果が得られているが、Ru上とCu上でのCuの堆積速度の大きな差異があることが新たにわかり、Cu堆積の制御性を高くするために新たな検討が必要となった。 実施計画②下地金属をRuに変更したことによる微細パターン付きウェハ作製に遅れが生じた。問題点は、TEOS-SiO2/Ru間での密着性が乏しいことが当初不明であり、SiO2形成時に膜剥がれが生じ、これを回避するために前処理やPCVD-SiO2への変更などの検討を行ったための遅れである。結果としては、これらの回避方法は有効ではないことがわかり、やむを得ずTEOS-SiO2/Ru間に7nm程度の暑さでTi密着層を用いることにした。 実施計画③分子軌道計算による選択成長機構の解明については、遷移金属に対応し得る基底関数に変更することで、実験結果との相関を高くすることができるようになってきたが、実施計画①で新たにわかったRu上とCu上での原料分解過程に著しい差異についてはこれまで実施してきた分子軌道計算では対応できず、新たに分子動力学計算を導入しこれらの分解過程の解明が必要となったため、当初の計画を修正することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度の実施計画は、②パターン形状へのCu堆積と、③分子軌道計算による選択成長機構の解明からなる。 特に、パターン形状へのCu堆積については、現在までの進捗状況に記載の理由により実施に遅れが生じていることから、特に注力して実施する。また、同時に形成したCu薄膜および下地との界面の組成分析と構造分析を実施する。 分子軌道計算による選択成長機構の解明については、Ru上とCu上での原料の分解過程の解明に注力し、新たに共同研究者1名を加えて分子動力学計算による検討を行う。
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Causes of Carryover |
(当該助成金が生じた理由)パターン付きウェハ作製上での予期しなかったプロセス調整が必要となり作製完了時期に遅れが生じCu堆積実験時期が遅れ、その後の分析を次年度に実施することとしたため。 (使用計画)主に、Cu堆積後の外注分析費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)