2019 Fiscal Year Annual Research Report
Magnetization reversal with electric field applied in antiferromagnetic dielectric with two dimensional spin arrangement / ferromagnetic multilayer
Project/Area Number |
17K06358
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
岩田 展幸 日本大学, 理工学部, 教授 (20328686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 知子 日本大学, 理工学部, 助教 (00733065)
高瀬 浩一 日本大学, 理工学部, 教授 (10297781)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 電気磁気効果 / 交換バイアス磁場 / 電界印加型磁気メモリ / Cr2O3 / エピタキシャル成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
[Pt(0.5nm)/Co(1nm)]3/Pt(0.5nm)/Cr2O3(325nm)積層膜をYAlO3(001)基板上に作製した。観測した交換バイアス磁場(HEB)は、160Kで最大620Oeを観測した。2次元強磁性配列を持つr面配向Cr2O3薄膜を用いては最大の値となった。その後、HEBは温度上昇と共に減少し、Cr2O3のネール温度近傍(室温付近)でゼロとなった。これまでの[Pt/Co]強磁性積層膜の積層回数3回を1回と減らした。界面での強磁性スピンと反強磁性Crスピンの磁気的結合エネルギーがCr2O3の反強磁性結合エネルギーを越えないようにした結果と考えている。HEBの電場磁場冷却(MEFC)依存性を確認したが、基板の裏面と薄膜表面に対して電界を印加し、MEFCを行ったため、印加電界の大きさ(1.25kV/cm)はCr2O3のドメインを制御できるほど大きくはなかったと考えている。そのためHEBの明らかなMEFCによる制御は確認できなかった。ただし、HEBの温度変化は、ホール効果でも同様の結果を示したことからも再現性を立証でき、r面配向Cr2O3を用いた600Oeを超す大きなHEBを観測したことを明らかにした。 一方、Cr2O3に電界を印加するための下部電極を作製し、強磁性/Cr2O3/下部電極積層膜をYAlO3(001)基板上に作製した。下部電極は、Ceを4%ドープしたCa0.96Ce0.04MnO3(CCMO)を用いた。CCMOはPLD法を用いて作製した。配向性は良好ではなかったがCCMO(001)配向、Cr2O3のr面配向を示すXRD結果を得た。
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Research Products
(12 results)