2018 Fiscal Year Research-status Report
低温焼結性金属ナノ粒子の創製と精密組立接合への応用
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17K06372
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| Research Institution | Gunma University |
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Principal Investigator |
小山 真司 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (70414109)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荘司 郁夫 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (00323329)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 固相接合 / 液相拡散接合 / 金属塩生成接合 / 低温接合 / アルミニウム / 高張力鋼 / 耐熱鋼 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
電子デバイスの需要は、個人向け情報端末のみならず、車載機器を含めて軽薄短小化が求められ、精密組立接合に対するニーズは増大傾向にある。本研究では、接合阻害因子として知られる酸化皮膜を、有機酸に曝露することで金属塩被膜に置換し、熱圧着時の加熱により熱分解させることで金属面を露出させる金属塩生成接合法を種々の金属間に適用し、接手性能に及ぼす処理効果を検討した。
7000系Al合金どうしの接合において、Znシートを用いて部分液相拡散接合を実施し、Zn表面の酸化皮膜を有機酸で金属塩被膜に置換除去し、接合中の加熱により熱分解させることで、処理を施さなかった場合に比べて最大で3倍の接合強度を有する接手が得られた。また被膜処理前後のZn表面のFT-IR分析の結果、カルボキシレートのピークが検出され、各種金属塩への置換が確認された。
耐熱鋼は身近な家電製品から電子機器に至るまで幅広く用いられており、微細接合の確立が求められている。そこで接合面に各種有機酸による金属塩被膜処理を施し、接合した場合、処理を施さなかった場合に比べて最大で2倍以上の接続強度を有する接手が得られた。また検討の中で、処理試薬濃度と曝露時間が接続強度向上に大きく影響することが明らかとなった。加えて、接続強度に及ぼす金属塩被膜処理効果は、接合温度により最適な試薬のあることが明らかとなった。
6000系Al合金と高張力鋼の接合部において、Al合金側に金属塩被膜処理を施し、接合した場合、処理を施さなかった場合に比べて最大で5倍の接続強度を有する接手が得られた。また検討の中で、被膜処理時間に最適値が存在するのは、酸化皮膜の完全除去のみならず、処理面内の被膜厚さの均一化が影響していることが明らかとなった。加えて、接合界面の微細構造観察結果より、接合表面粗さは特に軟質材側が接合強度向上に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究では当初、研究対象としてアルミニウム、銅およびステンレス鋼を対象としていた。しかしながら、すでに多様な実験において、耐熱鋼であるNi基合金やアルミニウム合金の中でも接続困難7000系アルミニウム合金への金属塩被膜処理手法の最適化についても検討を開始している。
よって、当初の予定以上に進展しているとした。
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| Strategy for Future Research Activity |
すでに検討を開始している耐熱鋼や新しいアルミニウム合金について検討を進め、より低温・低変形量で高い接続強度を有する接合部形成技術の研究開発を実施する。また、開発中のドライプロセスにより金属塩被膜付与パウダーの生成と改質効果の持続性評価を継続実施することで、本技術の汎用化を目指す。加えて、ナノ粒子であっても液相中で処理でき、高収率の改質プロセスを構築し、改質処理の実用化に向けた試験研究を進める。
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Research Products
(10 results)
