2018 Fiscal Year Research-status Report
コレステリック液晶材料の螺旋構造制御による温度駆動型調光フィルムの開発
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17K06408
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| Research Institution | Kobe City College of Technology |
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Principal Investigator |
荻原 昭文 神戸市立工業高等専門学校, 電子工学科, 教授 (00342569)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣内田 洋 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (40343660)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | コレステリック液晶 / モノマー / 調光 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
H30年度においては、コレステリック液晶材料と液晶性モノマーの有機複合体材料を用いて、モノマーの添加割合と紫外線照射条件が、選択反射帯域幅に影響する光学特性について明らかにした。モノマーの添加割合をいくつかの条件で変化させながら、紫外線照射を行った結果、モノマー添加割合によって赤外領域における選択反射帯域幅が顕著に変化することがわかった。さらに、この添加割合において紫外線の照射条件を変化させると、特定の照射エネルギーまでは、選択反射帯域幅が顕著に拡がっていくことを確認することが出来た。
モノマーの添加割合と紫外線照射条件の異なるサンプルについて、偏光顕微鏡を用いて内部の構造を観察した所、内部に形成されたポリマーネットワークの形状と密度に違いが生じており、このような内部構造の変化が分光光学特性に影響していることについての知見を得ることが出来た。
赤外線領域における選択反射帯域幅と調光特性について定量的な評価を行うために、太陽光線に含まれる全波長域に対する変調割合に相当する日射制御機能と、人間の目が視認できる波長域での透過割合に相当する可視透過機能の解析を試みた。紫外線の照射エネルギーを徐々に増加させながら、内部に形成される高分子ネットワーク構造を変調させた場合において、日射制御機能を20％程度変調させることができた。また、この時の可視透過機能については、10％程度であり、赤外領域の光線を優先的に反射する光制御機能の発現を確認することが出来た。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H30年度においては、当初の研究計画に沿ってコレステリック液晶材料へのモノマーの添加割合と紫外線照射条件等のプロセス条件について検討を行った。この結果、赤外領域の選択反射帯域幅が大きく変化する材料設計に関する知見を得ることが出来た。この結果を基に異なる実験条件で作製したサンプルの分光測定・解析を行い、選択反射帯域幅の変化による調光性能への影響について定量的に明らかにすることが出来たと考えている。このような状況から、本研究の2年目における目標を達成しながら、概ね計画通りに研究を進められていると考える。
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| Strategy for Future Research Activity |
コレステリック液晶材料へのモノマー添加による螺旋構造制御においては、モノマーの添加割合と紫外線照射条件が密接に関係していることがわかってきた。このため、紫外線ランプからの照射エネルギーや、紫外線硬化時のサンプルの温度制御等について、詳細に実験条件を検討しながら、光学特性への影響を調査することが重要となる。
複合体材料として用いているネマティック液晶の配向制御性をより高めるため、光配向膜のような有機材料を基板表面に形成したプロセスの導入を検討していきたいと考えている。また、このようにして作製したサンプルの光学特性評価においては、偏光照射による影響等も含めながら、より詳細な光学特性の解析を行うことが出来る光学系の構築を目指したいと考えている。
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| Causes of Carryover |
当該研究年度の期末時期に本校での科研費関係の物品購入手続きがうまく回らなくなった時期があり、この影響で僅かながら消耗品関係の物品の購入における残額が生じた。しかしながら、この残額は僅かでもあり、翌年度の実験用材料の消耗品購入に支出する予定である。
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Research Products
(17 results)
