2019 Fiscal Year Annual Research Report
A study on integrated systems based on microring resonators for THz radiation sources
Project/Area Number |
17K06410
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
古澤 健太郎 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 主任研究員 (40392104)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 微小光共振器 / 非線形光学効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高Q値導波路型光マイクロリング共振器を活用した新しいタイプのテラヘルツ波光源を実現し、その周波数安定性を評価することを目的としている。 本年度は、窒化シリコンベースの導波路型マイクロリング共振器に対して励起パワーを100 mWオーダーに抑制しつつ、発生したコムの位相が安定するように励起光の周波数制御を行う手法を開発した。これにより、テラヘルツ波発生における周波数評価に際して十分な長期的安定性を実現することができるようになった。 また、発生した光周波数コムを波長選択し、単一走行キャリアフォトダイオード(UTC-PD)に入射することにより、将来的に通信応用が期待される0.3 THz帯までのテラヘルツ波発生を試み、その出力と周波数測定を行った。0.1 THz帯においては、導波管入力型の標準的なパワーメータを用い、100 uWの出力が得られた。周波数測定では、光ビート信号を高速光位相変調し、サイドバンドの混合を介してIF信号を測定する手法と、超高速フォトダイオードの電気的ビート信号と周波数逓倍したマイクロ波基準の混合によってIFを測定する手法を検討し、それぞれの測定手法のトレードオフを検証した。実際に測定された周波数線幅は10 kHz程度であったが、その原因は、リング共振器の共鳴周波数に対して励起レーザの周波数がドリフトすることにより、周波数コム間隔が変化するこによると考えられる。従って、励起レーザの相対的な周波数を安定化することで、テラヘルツ波の周波数安定性さらに向上すること期待される。
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