2017 Fiscal Year Research-status Report
津波洪水等の緊急CATV放送用OFDM地デジ信号多チャネル一括変換法の提案と実証
Project/Area Number |
17K06421
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
菊島 浩二 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (50516242)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | アクセス系光ファイバCATV伝送システム / 緊急放送 / 地デジ / OFDM変調方式 / 光信号処理 / 画面分割 / 人工知能 / セキュリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者が新規に提案している「地デジOFDM多チャネル一括変換」の実験系については,作成中であり,平成30年度も継続して作成する。 研究代表者が新規に提案している「遠隔操作によるCATV可変分割画面システム」については,セキュリティを確保するために,ネットワークをVPNで結ぶ実験を実施した。具体的には,プロトコルとしてL2TPv3/IPsecをVPNに用いた。これにより,遠隔地の監視カメラを想定したにあるIPカメラからの映像(動画)を,セキュリティを確保して,TVディスプレイの分割画面のうちのひとつに映し出すことができた。 また,分割画面の制御を遠隔から操作する実験を実施した。遠隔地から,画面分割数を4分割から9分割に変更することができた。これにより,緊急避難情報などを担当する情報発信者が避難しなければならない状況であっても,次々と,遠隔地の安全地域の別の担当者からさまざまな避難指示が出せることが確認できた。分割画面に表示されるものとしては,IPカメラ映像による被害状況,IPカメラ映像による避難場所の状況,避難場所への避難経路,注意勧告に関する表示,ハザードマップ,SNSなどを想定している。 さらに,「災害データ集約学習システム」を提案した。このシステムは,災害が発生するたびに避難情報伝達の有効性や,送るべき情報を学習し,避難するためにより良い情報を放送するシステム,つまり,人工知能を用いた災害データ集約学習システムである。全国にこれまで起きた災害情報を集約して,これから起きる災害をさらには学習していく人工知能システムである。人は,昔起きた災害などの悪いできごとは,出来る限り忘れて前を向いて生きていくが,すぐ目の前に災害が起きようとしているときには,過去の災害を思い出し,これを教訓にして,被災しないよう避難しなければならない。これを人工知能によって,実現するのである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「地デジOFDM多チャネル一括変換」の実験系については,作成中であり,まだ完成していないが,「遠隔操作によるCATV可変分割画面システム」については実験が進んでいるため,トータルでは,おおむね順調に進展していると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
地デジOFDM多チャネル一括変換」の実験系については,作成中であり,平成30年度も継続して作成する。「遠隔操作によるCATV可変分割画面システム」についいては実験をさらに進める。さらに,「災害データ集約学習システム」の実験も進める。
|
Causes of Carryover |
研究代表者が新規に提案している「地デジOFDM多チャネル一括変調」の実験系がまだ完成していないため,次年度使用額が生じました。 平成30年度に継続して,この実験系を作成します。この際に必要となる光部品や電子部品を購入します。
|