2017 Fiscal Year Research-status Report
Digital Image Watermarking Scheme for Wide Variety of Attack
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17K06430
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤村 誠 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (30229041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 幸祐 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (00324096)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 暗号・セキュリティ / 画像電子透かし |
Outline of Annual Research Achievements |
平均値攻撃を受けた場合に画質劣化を生じさせることで、攻撃を抑制するSeam Carvingを用いた領域変位方式を提案していた。平成29年度の研究では、この方式の改善のため、顕著性マップによるRegion Of Interest(ROI:重要領域)の自動設定を検討した。このため、様々な顕著性マップの導出方法を調査すると同時に、Ittiらの顕著性マップ導出方法およびGraph-Based Visual Saliency(GBVS;Ittiらの方法を基にグラフベースモデルを導入したもの)モデルについて、Seam Carvingを用いた領域変位方式にそれらの処理を導入した場合のROIの自動設定の効果を調査した。その結果、2つの顕著性マップ導出方法では、Ittiによる方法の方が若干良いが、ほぼ同様な効果が得られることが分かった。しかし、Semラインを削除または追加することによる画質劣化については、十分な効果が得られないことが分かった。このため、Seamラインの削除または追加後の予測画像をも考慮した顕著性マップの導出アルゴリズムを検討する必要がある。 高速かつ簡易な画像検索アルゴリズムの適用については、電子透かし画像の高速2段検索法を提案し、様々な電子透かし攻撃手法への対応策を拡張していた。平成29年度に研究では、探索精度および速度の向上のため、機械学習モデルのひとつである畳み込み自己符号化器から得られる圧縮特徴量を2段階探索法に導入する方法について検討した。この結果、検出漏れ、誤検出などの検出精度が向上し、同時に処理時間の短縮も実現できることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Seam Carvingを用いた領域変位方式に顕著性マップを用いたROI領域の自動設定については、種々の顕著性マップの適用などの検証に時間がとられている。また、本方式ではSeamラインの削除または追加後に特有な画質劣化が生じることがわかった。このため、単に顕著性マップの導出アルゴリズムの適用だけでは十分ではなく、この特有の劣化に対応した顕著性マップの導出方法が必要であった。 高速かつ簡易な画像検索アルゴリズムの適用については、機械学習モデルのひとつである畳み込み自己符号化器から得られる圧縮特徴量を2段階検索法に導入することによって、探索精度と処理速度の向上が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
Seam Carvingを用いた領域変位方式のROIの自動設定による改善については、検証する顕著性マップの種類を増やし、加えてSeamラインの削除または追加後の画像も用いてROIを予測する方法を検討する。なお、平成30年度の計画内容である、コンテンツIDなどの情報を複数の電子透かし方式による埋め込み処理を適用することで、平均化攻撃を受けた際の埋め込み情報の残存率の向上についても同時に検討する予定である。 高速かつ簡易な画像検索アルゴリズムの適用については、畳み込み自己符号化器から得られる圧縮特徴量の導入による探索速度と探索精度の向上について、今後も計画通りに進める予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は出張行程等の選択により費用が節約できたためであり、次年度の消耗品や旅費等で使用する予定である。
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Research Products
(2 results)