2020 Fiscal Year Research-status Report
自動復旧・運営維持可能な動的ネットワーク技術に関する先駆的研究
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17K06455
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
田中 秀磨 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 教授 (30328570)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 位置情報 / 秘密計算 / WOTS+ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は理論研究を中心に行い、特に自律復旧に必要なノードの位置情報の改ざん問題について検討した。当初は有線ネットワークを想定した課題であったが5G網の急速な普及などを鑑み、無線アクセスポイントの故障や攻撃による通信不能性も考慮に入れることとした。これを考える上で、通常は位置情報に署名をつけることで対処可能であるが、GPS信号の改ざん、位置情報の普遍性を悪用した場所の改ざん(移動させるが元の場所にあったように詐称する)、第三者による位置情報の取得、を防ぐ必要があると考えた。これを解決するために、三角測量とハッシュ関数ベースのワンタイム署名(WOTS+)を組み合わせることで、新たな位置情報の秘密計算手法を提案した。当初は2件の国際会議発表を考え、そのように投稿していたがコロナで相次いで開催が取りやめになり、また、学会論文誌に投稿したところ、投稿数激増のため受理の目処が立たなくなった。そのため、研究内容は完成していたものの発表成果に結びつかず、結果的に国際学会1件のみとなったが、暗号研究では論文誌と認められるLNCSで発刊されたため当初の研究目標は達成できたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナの問題があり、学会発表などが混乱状態にあったものの国際学会(オンライン)で発表できている。採択率が30%未満でありレベルが高かったことと暗号分野では学術論文誌と認められるLNCSシリーズで予稿が発刊されているので、十分な成果であったと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
理論研究に特化した活動を今後も推進する。オンライン会議などが滞りなく開催される状況になったので、可能な限り学会発表を中心に活動する。
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Causes of Carryover |
国際論文誌への3件程度の投稿を予定しており、これらに必要な校正費などが生じる予定である。
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