2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of distance and speed simultaneous measurement sensor using self-coupled signal
Project/Area Number |
17K06470
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
津田 紀生 愛知工業大学, 工学部, 教授 (20278229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五島 敬史郎 愛知工業大学, 工学部, 教授 (00550146)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 自己結合信号の広がり / 測定精度向上 |
Outline of Annual Research Achievements |
半導体レーザー(LD)の自己結合効果を利用し、距離・速度同時測定センサの実現を目指し、研究を行った。研究を進めて行くと、測定精度が向上しない問題が発生した。そこで、自己結合信号に注目して研究を進めた所、測定対象物が動いている状態と止まっている状態では、自己結合信号の広がりが異なり信号強度も異なる事が分かった。次に、対象物が静止した状態で計測を行い、どのような条件で自己結信号が広がるのか研究を進めた。 LDの自己結合効果を利用した計測は、発振した光と対象物で反射した戻り光との干渉を利用する。その為、単一波長で発振するLDを使用し、発振波長も線形的に変化させる必要があり、近年の研究ではLDにVCSELが使われていた。VCSELは、駆動電流の変化に伴い発振波長が直線的に変化すると言われている。しかしながら、実際は電流変化に伴う発振波長の変化は、線形性からわずかにずれている。またLD駆動回路の影響も考慮し、LDの端子に流れる電流を直接観測し、任意波形を用いて変調し、線形的に発振波長が変化するようにした結果、自己結合信号の広がりが抑えられ、信号強度が大きくなる事を確認した。 自己結合信号を利用した距離測定は、対象物を固定する為、照射光と戻り光共に波長が同じなので、三角波変調電流の直線性を改善する事により、精度の向上が見られた。しかし、速度の計測にはドップラー効果を利用する為、戻り光の波長が照射光の波長からわずかにずれる。その結果、自己結合信号は広がり、信号強度も下がり、速度計測時は、測定精度の向上が難しい事も分かった。
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