2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the on-line system for cleaning and component analysis of blood for transfusion
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17K06476
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Research Institution | Asahikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
横井 直倫 旭川工業高等専門学校, 機械システム工学科, 准教授 (60353223)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / 光学力 / 粒子制御 / 血液成分分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、レーザー光の有する光学力により血液中のナノサイズの粒子状不純物を非侵襲に除去でき、同時にマイクロサイズの血球成分(赤血球、白血球、血小板)の計数と色彩計測に基づき血液成分を定量分析できる輸血用血液の浄化・成分分析オンラインシステムを構築し、さらに分析結果の共有を目的とした本システムのオンライン化を目指して遂行された。 令和元年度は、まず前年度までに構成した微粒子操作用光学系と血液成分検査用画像計測系を組み合わせ、新設のワークステーション(1式目)により装置全体の制御と画像処理過程を統合管理操作できる輸血用血液の浄化・成分分析システムを構築した。次に、本システムによる血液成分の分析結果を分析従事者がインターネットを経由して各都道府県の血液センターへの配置を想定した新設のワークステーション(2式目)に転送し、さらに分析結果をデータベース化して新設のネットワーク対応ハードディスク上に蓄積保存し情報を共有できるようなオンラインシステムを確立した。その上で、ウマ保存血液を対象として本オンラインシステムの性能試験を実施し、その実用性を実証した。 研究期間全体を通じて、研究開始当初からの目的であった輸血用血液中に存在する大気中のPM2.5などに由来する粒子状不純物の選択除去ならびにそれに伴う生体内の細胞や器官の損傷防止を実現でき、さらに血液成分も同時に分析できるシステムを開発することができた。従って、本システムは全国各地の医療機関への成分が保証された輸血用血液の安定供給に貢献できるものと考えられる。
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