2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17K06512
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
李 春鶴 宮崎大学, 工学部, 准教授 (80431724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 健史 宮崎大学, 工学部, 教授 (30177597) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 雨水 / 鉄筋腐食 / 耐久性能 / 材料特性 / 水分供給 / 圧縮強度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、コンクリート構造物の供用期間中における水分および気温の環境作用と材料特性の組合せにより、コンクリートの性能に及ぼす影響の定量化することを目的とした。 鉄筋コンクリート構造物の屋外での使用を想定した曝露試験を普通ポルトランドセメント,高炉セメントB種,早強ポルトランドセメントの3つの異なるセメントを用いた供試体で行い, 環境作用と材料特性の違いがコンクリートの材料特性及び鉄筋腐食に与える影響を強度,物質移動,細孔構造,電気化学的な観点から評価した。その結果,1)圧縮強度試験結果より,長期的な雨水等の水分供給の影響は,水中曝露と同程度の強度増進効果を示すことが確認できた。また高炉セメントB種を用いた場合は普通ポルトランドセメントよりも効果が顕著であることも確認できた。2)酸素拡散試験結果より,長期的な屋外曝露を行う場合,普通ポルトランドセメントを用いた供試体は,環境作用の影響に関わらず酸素拡散係数は増加するが,高炉セメントB種を用いた供試体は,雨水等の水分供給により潜在水硬性を発揮することで,内部構造を緻密化し,酸素拡散係数が減少し,物質移動抵抗性が高まることが確認できた。3)水銀圧入試験から,普通ポルトランドセメントを用いた供試体では長期的に曝露することで表層が粗になる懸念もあるが,高炉セメントB種を用いた供試体では,屋外環境における環境作用によって細孔構造の緻密化が促進される。4)鉄筋の自然電位測定結果より,高炉セメントB種を用いた供試体では降水量の増加により未水和セメントの継続水和が促進され,自然電位の低下を促す劣化因子の侵入が抑制されることも推測される。
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Research Products
(8 results)