2018 Fiscal Year Research-status Report
A study on the development for measuring system of bolt axial force using image measurement
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17K06532
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
鈴木 康夫 富山大学, 大学院理工学研究部(都市デザイン学), 准教授 (50431698)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高力ボルト / 軸力 / 画像計測 / 非破壊検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,鋼橋の部材接合に多量に使用されている高力ボルトの健全度評価を効率的に実施することを目指して,ボルトヘッドのひずみを画像により計測し,軸力を測定する技術を開発することを目的としている. これまでに,複数本のボルトに対する引張力載荷実験およびボルト形状を詳細にモデル化した3次元有限要素解析を実施し,ボルト形状,ボルト位置(ボルト軸心とボルト孔との位置関係)がボルト軸力とひずみとの関係に与える影響,およびボルトの各部位のひずみに基づいた軸力評価精度について検討するとともに,画像計測を実施する際に最も精度良く軸力を評価できるターゲット位置・ゲージ長を検討してきた. さらに,供用後数十年が経過した橋梁からボルトの抜き取り調査を行い,ボルトの残存軸力の実態調査を行った.その際,ひずみゲージを用いたボルト軸力計測とデジタルカメラで撮影した画像によるボルト軸力計測結果を比較し,画像解析によるボルト軸力計測の制度について検討した. その結果,供用後数十年が経過した橋梁では,ボルトの残存軸力に大きなばらつきが見られ,残存軸力が設計軸力の30%未満のボルトも存在していること,市販のデジタルカメラを用いた画像計測による軸力計測では,光量などの周辺環境などの影響もあり,10数%オーダーでの軸力計測は可能であるが,それ以上の精度の計測は現時点では困難であることなどがわかった. したがって,今後は,画像計測による計測結果のばらつきを低減できるための周辺環境の条件,サブピクセル法などを用いた画像計測技術の適用について検討する必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
応募申請書に記載した実施計画通り実施できている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,サンプル数を増やしたキャリブレーション試験を継続するとともに,より高解像度のデジタルカメラを用いた画像計測を実施し,カメラ~ボルト間距離,撮影角度,周辺の光量が軸力の計測精度に及ぼす影響を検討し,さらに,サブピクセル法を用いた画像解析,複数台のカメラを用いた立体画像解析の適用の可否についても検討する.
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Causes of Carryover |
当初計上していたFEM解析ソフトが当初予定より安価に利用できたこと,消耗品費で計上していたサンプルボルトが当初予定より安価に入手できた ことにより残額が生じた. 生じた残額は,今年度に実施する実験のための消耗品費(サンプルボルト,ひずみゲージ)として有効に利用する予定である.
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Research Products
(2 results)