2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Suspension Type High Speed Hammering Test Device
Project/Area Number |
17K06536
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
徳臣 佐衣子 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 特別研究員 (40646121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 和也 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (50190989)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 非破壊検査 / 打音検査 / 構造物 / 検査装置 / 吊下げ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の当初の目的は,構造物の鉛直面の打音検査装置の開発であった.具体的目標は,300rpm インパクタを開発し,毎分15平米の検査を実現することであった.インパクタを4個並列に配置し,毎秒0.5メートルの検査速度で移動することによって,この目標は達成された. 本研究の中間年である平成30年6月28日から7月8日にかけて,西日本を中心に北海道や中部地方を含む全国的に広い範囲で,台風7号および梅雨前線等の影響による集中豪雨が発生した(西日本豪雨).高速道路では,土石流や道路のり面の崩壊が発生し,2,299キロメートルが通行止めとなった. 豪雨によるのり面の崩壊は,のり面内部に水がたまることが一つの原因である.吹付コンクリートのり面の場合,背面に空洞があると水がたまり,そこから崩落が始まる.したがって,吹付コンクリートのり面の崩壊予防には,打音検査が重要となる.しかしながら,のり面の点検は,のり面が傾斜しているので作業者による点検は容易ではない.その結果十分な点検が行われていないのが現状であった. 本研究は,鉛直壁面の打音検査を目的としていたが,のり面の傾斜面でも適用可能である.そこで,最終年度では,鉛直面点検用の吊下げ型打音検査装置をのり面点検に応用する研究を行った.ビルディングと道路のり面の点検の違いは,検出欠陥の大きさと検査環境がある.ビルディングの点検は,主にタイルの浮きの検出である.道路のり面の浮き部の吹付コンクリートの大きさは,タイルの大きさよりはるかに大きく厚い.そこで,従来のインパクタを強力にした.検査環境の違いに関しては,ビルディングでは電力の供給が容易であるが,道路のり面では難しい.そこで,これまではモーターで駆動していたインパクタを,打音検査装置のタイヤの回転力から駆動する方法とした.これらの改良によって,のり面を自動点検する装置の開発に成功した.
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