2019 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of fatigue strength in welded joints by externally bonded carbon fiber sheets using VaRTM technique
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17K06538
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| Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
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Principal Investigator |
中村 一史 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (70264596)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 構造工学・地震工学 / 構造・機能材料 / 維持管理工学 / 補修・補強 / 疲労対策 / CFRP / 溶接継手 / 疲労強度 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は，予防保全型の疲労対策として，真空含浸工法により炭素繊維シート（CFRP）を疲労き裂の発生前の溶接継手部に接着して補修する新工法を提案するものであり，その妥当性，有用性を実験・解析により検証することを目的としたものである．
令和元年度には，前年度からの研究を引き続き実施するとともに，最終年度として，研究成果の取りまとめを行った．研究実績の概要は以下の通りである．
面外ガセット溶接継手から発生する疲労き裂の防止を目的として，応力範囲をパラメータとした疲労試験を継続して実施した．その結果，真空含浸により積層接着したCFRPの剛性に応じて，溶接止端部のホットッスポット応力が低減されること，また，積層CFRPの接着により疲労強度が向上し，検討した応力範囲（60～120MPa）では，疲労限となることを示した．試験体数は少ないものの，き裂の発生前にCFRPを積層接着することで，疲労き裂の発生を防止でき，恒久的な対策となりうる可能性を示した．
さらに，同様に，疲労き裂の防止を目的として，荷重非伝達型十字溶接継手に着目した検討を継続して実施した．その結果，止端半径と応力集中係数の既往の関係式を参照し，CFRPの積層数に応じた，簡便な止端部の応力低減式を提案した．さらに，CFRPの積層接着により，疲労強度の向上と疲労寿命の延命化を向上できることが確かめられた．したがって，応力範囲によっては疲労減の対策になりうる有効な補強方法であることを示した．なお，止端部の高い応力は，CFRP接着により低減されるが，それらの応力の低減効果以上に，疲労耐久性が向上することが確認され，き裂発生後の進展寿命にも大きな効果があることが示唆された．
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