• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2017 Fiscal Year Research-status Report

道路橋RC床版における水の侵入に起因した耐疲労性の低下を抑制する床版断面の提案

Research Project

Project/Area Number 17K06540
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

子田 康弘  日本大学, 工学部, 准教授 (40328696)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords砂利化 / 水圧 / 繰返し載荷
Outline of Annual Research Achievements

道路橋RC床版における水の侵入は、特に積雪寒冷地域において凍結防止剤の作用と相まって凍害、塩害およびASRを誘発させる。この種の劣化に加えて、疲労作用と水の存在は、モルタル分を粉砕、流出させコンクリートの粗骨材だけが残る「砂利化」と言われる現象を顕在化させる。砂利化は、水の存在が不可欠である。このメカニズムについては、低水圧下でコンクリートへの水の侵入が繰り返されることにより、モルタル領域に粉砕の兆候が認められるという砂利化初期の現象が明らかになっている。本研究では、実床版で視認される砂利化が生じるまでには、水圧の繰り返しに加え、他の要因も合わさると考えた。そこで既往の研究を発展させ、ひび割れや載荷重などを実験パラメータとして砂利化現象に影響を及ぼす要因を実験的に検討した。
本研究より繰返し圧縮力作用下における砂利化の発生機構を検討した結果、繰返し圧縮力により、ひび割れがある中で水圧が発生する方がひび割れ密度が大きくなる傾向であった。また、ひび割れ密度は、圧縮力の繰り返し回数の多少よりも載荷重の影響が大きかった。ひび割れを通じて水圧が供試体全体に作用しモルタル部を粉砕するのと同時に間隙水圧上昇が損傷を促進したと考えられた。そして、水圧が作用することでひび割れ内に水が侵入し、この水圧と応力の繰り返しが相まってモルタル分が破壊し、加えて微細なセメント分を外部に流出させるものと考えられた。最後に,比較的大きなひび割れが発生したコンクリートに対して、圧縮応力と水圧が作用した状態で、砂利化が進行すると考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

繰り返し載荷実験より、ひび割れが発生したコンクリートに対して、圧縮応力と水圧が作用した状態で、0.5mm程度の幅のあるひび割れの存在する状態が砂利化を促すというように、砂利化は、圧縮応力と水圧作用,およびひび割れの存在が発生要因として考えられることを明らかにし、これが比較的低い載荷レベルでの疲労の繰り返しによって容易に発生する可能性が示唆された。よって、部材レベルにおける実験においてこの種の現象を評価する際、どこに着目すれば良いか、H30年度の実験遂行において重要な結果を得たことが理由である。

Strategy for Future Research Activity

定点の疲労試験を実施する傍からRC床版供試体の作製を行い、輪荷重走行試験へと移行し、定点の疲労試験と輪荷重走行試験の結果に基づき、耐疲労性の低下抑制効果を評価し、考案断面の有用性とこの種の環境作用に適したRC床版断面を提案するための実験データの蓄積を行う予定である。

Causes of Carryover

物品費が当初予算計上額より,若干安価に購入できたことと,旅費を支出しなかったことにより差額が生じた.H30年度分と合わせて載荷に関わる鋼材を購入し,より剛性を高めた載荷フレームにするための材料費として予算を執行する予定である.

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] コンクリート及びRCはりの耐疲労性に 及ぼす環境温度と含水状態の影響2018

    • Author(s)
      子田康弘,皆川翔平,岩城一郎
    • Journal Title

      土木学会論文集E2

      Volume: 74 Pages: 35-52

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2018-12-17  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi