2018 Fiscal Year Research-status Report
角運動量に関する弾性定数を従属変数化した３次元質点ばね変形解析法の開発
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17K06554
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| Research Institution | Tottori University |
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Principal Investigator |
西村 強 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (90189308)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 勝宣 鳥取大学, 工学研究科, 講師 (60640901)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 岩質材料 / 変形 / 破壊 / 質点系解析 / ばね係数 / 剛体回転 / ひずみ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
今年度の成果を列記する．（１）破壊モードの表現：ここでは，モードⅠ，Ⅱの表現を念頭にThree Point Bending TestとThree-Point End Notched Fracture Testの実験と解析を計画した．（２）斜面安定解析，地下浅所トンネル安定解析を実施した．このうちの前者について，Three-Point End Notched Fracture Testは供試体の作成が極めて敏感な作業であることが判明した．
斜面やトンネルの安定性に対して，本解析法は進行的および突発的な大変形を伴う破壊現象の表現が可能な手順として，特に既往の理論解との照合を進めるとともに，解析手順，使用性の向上を推進した．これを推進する理由は，この方法による解析を単に理論解析とせず，「突発的な大変形」の予兆ともいえる現象を如何につかむか？そのためには，（地盤の変形を主対象として）何を，どこを計測すればいいのか？これらに答えならずとも，ヒントを得ることにある．斜面の数値解析では，極限平衡解析とは異なり，斜面の安定性を安全率という数値で示すことは難しい．本研究では，重力加速度を段階的に大きくする手順により斜面全体に載荷する手順を考案した．斜面内の破壊面の逐次進展と不安定化に関する解析例を示した．（国際会議で発表予定）
トンネルに関する解析では，地下浅所トンネルの上部地盤の安定性に関する解析を実施した．この解析は，切羽の進行をトンネル内空面上での応力解放で表現している．地盤内部の塑性域の進展そして大変形に至る過程を表現している．大変形に至る直前の応力解放率の数値は，別途実施した有限要素解析結果と良好な対応を示していた．この結果は，国内学会で報告している．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の成果を列記する．
（１）破壊モードの表現を念頭にThree Point Bending TestとThree-Point End Notched Fracture Testの実験と解析の計画し，実施した，（２）斜面安定解析，地下浅所トンネル安定解析を実施した．これらについて，地下浅所トンネルの掘削解析に適用し結果については，後出の雑誌論文欄に記載する通り，国内学会に公表した(トンネル工学報告集，第２８巻)．また．斜面の解析については，２０１９年５月に開催予定の国際会議（Rock Dynamics Summit in Okinawa)にて発表予定である（原稿採択済）．以上のように，学会への投稿も進めており，概ね順調に研究計画を遂行していると判断している．
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| Strategy for Future Research Activity |
2年間の研究により，次の4項目，（１）格子系の変形について「ひずみ」と「剛体回転」を分離する方法の提案，（２）静的荷重による変形・破壊解析と既知理論解への精度評価，（３）モードⅠ強度の解析による再現，（４）実構造物の安定解析への適用性の検証，など基本式の誘導そして解析例の提示は実施できている．応力の算出に際して，＜体積ひずみによる応力＞＋＜ひずみ対称成分による応力＞＋＜反対称成分による応力＞ とすれば，第３項を考慮することでせん断応力の対称性は保証されていないことになる．つまり，モーメントのつり合いも成立していないことになる．このことが，運動方程式の差分解法に与える影響そして物体の変形解析に与える影響を，斜面やトンネルに関する結果の例示そしてFEM解析などとの比較を通じてまとめる．
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