2021 Fiscal Year Annual Research Report
High quality GCL with polymerized bentonite and the method for predicting its behavior
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17K06558
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
柴 錦春 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20284614)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 遮水ライナー / ベントナイト / 自己修復能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の研究は主に重合ベントナイト(PB)によるジオシンセティッククレイライナー(GCL)、PB-GCL、の自己修復能力及びその現場での水和特性を実験的に検討した。主な成果は以下の通りである。 (1)GCLの自己修復能力。現場でGCLを設置する過程において、GCLに損傷穴が形成される場合が多くある。GCLの一つの特徴は、その中のベントナイトの吸水膨張によって、損傷穴/欠陥を自己修復する能力があることである。天然ベントナイト(UB)が陽イオン溶液と出会うと、その膨潤能力が低下し、UBを使用したGCL(UB-GCL)の自己修復能力も低下する。本研究で開発したPBは、陽イオン溶液中でUBよりも高い膨潤能力を有するため、PB-GCLの自己修復能力もUB-GCLより高い。PB-GCL及びUB-GCLの自己修復能力試験結果により、蒸留水及び0.6 M NaCl溶液(海水をシミュレート)の場合、PB-GCLでは自己修復できる円形の損傷穴の直径はそれぞれ100mmと15mmであった。これに対して、UB-GCLの相応数値は60mmと5mmであった。 (2)GCLの水和特性。工場で製造したGCL中のベントナイトは粉状或いは粒状である。現場で施工後下層土から吸水によって水和し、遮水機能を発揮する。従って、GCLの吸水能力もその重要な性質の一つである。同じ下層土でPB-GCLの吸水能力(量)はUB-GCLの約1.5-2.0倍であった。不飽和状態のPB-GCLとUB-GCLの透気係数(透水係数と相関であり、透水係数より容易に測定できる)を測定した。蒸留水で飽和度70%以下の場合、PB-GCLの透気係数はUB-GCLより1桁小さかった。0.6 M NaCl溶液の場合、PB-GCLの透気係数はUB-GCLの約半分であった。従って、PB-GCLはUB-GCLより優れたバリア機能を有するといえる。
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