2017 Fiscal Year Research-status Report
環境負荷低減と耐久性の向上に着目した複合リサイクル材料の新展開
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17K06560
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
亀井 健史 宮崎大学, 工学部, 教授 (30177597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 春鶴 宮崎大学, 工学部, 准教授 (80431724)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 環境 / 建設材料 / リサイクル / 軟弱地盤 / 耐久性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、超軟弱粘性土地盤を想定し、高含水比140%程度の粘性土に対して本研究で提案する新複合リサイクル材を異なる添加率で添加した安定処理土を作製し、複合リサイクル材の添加率の違いが強度変形特性に及ぼす短期養生(1日~8日)の影響を明らかにした。得られた結果は、軟弱な地盤におけるトラフィカビィティーの改善や工期の短縮につながるものと考えられる。また、同試料に対して締固め土を作製し、締固め特性と強度の関係に及ぼす短期養生の影響も解明した。さらに、地盤環境工学観点から重金属類(フッ素、ホウ素、六価クロム、カドミウム、ヒ素等)の溶出量を最も厳しい条件である新材料単体としての溶出試験により確認し、その溶出量が環境基準値を満足するかについても確認した。 一方、上記複合リサイクル材料を用いて開発したコンクリートの基礎性能を評価し、その適用性を検討するため、異なる量の複合リサイクル材料を添加したコンクリートの圧縮強度試験、曲げ強度試験、熱分析試験、水銀圧入試験、長さ変化率試験を行った。また、SEM観察、X線回折分析試験も並行することで、エトリンガイトの生成を確認・評価するとともに、エトリンガイトの生成、組成変化が細孔構造の変化へ及ぼす影響、組細孔構造の変化が強度特性へ及ぼす影響の考察へ展開した(図―1参照)。これらの検討・評価を通じて、複合リサイクル材料を用いたコンクリートの強度発現機構を解明するとともに、エトリンガイトの生成とコンクリートの収縮・膨張の相関関係を抽出し、高強度・無収縮コンクリートへの最適配合を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
複合リサイクル材料からの重金属類の溶出抑制メカニズムの解明…本研究で提案している廃石膏から再生した半水石膏、石炭灰、高炉スラグ、高炉セメントB種を用いた複合リサイクル材料が、近年土壌の環境問題となっているフッ素に加え,ホウ素,六価クロム,カドミウム,ヒ素等の重金属類の溶出を抑制する効果およびそのメカニズムを明らかにする予定である。研究代表者は、これまでに行ってきた実験から廃石膏を添加したセメント安定処理土には、土構造に多量のエトリンガイトが生成されており、この生成量が重金属類の溶出量を大きく低下させていることを明らかにしている。そこで本年度では先述した新複合リサイクル材の添加率が重金属(例えばヒ素)を含有した土試料に及ぼす影響を詳細に実証するため、内部において化学反応によって生成された物質(例えば、エトリンガイト)を定量的に評価するために、溶出試験を実施する予定である。
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Research Products
(4 results)