2018 Fiscal Year Annual Research Report
環境負荷低減と耐久性の向上に着目した複合リサイクル材料の新展開
Project/Area Number |
17K06560
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
亀井 健史 宮崎大学, 工学部, 教授
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Project Period (FY) |
2017 – 2018
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Keywords | 環境 / 建設材料 / リサイクル / 軟弱地盤 / 耐久性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では超軟弱粘性土地盤を想定し、高含水比140%程度の粘性土に対して本研究で提案する新複合リサイクル材を異なる添加率で添加した安定処理土を作製し、複合リサイクル材の添加率の違いが強度変形特性に及ぼす短期養生(1日~8日)の影響を明らかにした。得られた結果は、軟弱な地盤におけるトラフィカビィティーの改善や工期の短縮につながるものと考えられる。また、同試料に対して締固め土を作製し、締固め特性と強度の関係に及ぼす短期養生の影響も解明した。さらに、地盤環境工学観点から重金属類(フッ素、ホウ素、六価クロム、カドミウム、ヒ素等)の溶出量を最も厳しい条件である新材料単体としての溶出試験により確認し、その溶出量が環境基準値を満足するかについても確認した。 一方、上記複合リサイクル材料を用いて開発したコンクリートの基礎性能を評価し、その適用性を検討するため、異なる複合リサイクル材料を添加したコンクリートの圧縮強度試験、曲げ強度試験、熱分析試験、水銀圧入試験、長さ変化率試験を行った。また、SEM観察、X線回折分析試験も並行することで、エトリンガイトの生成を確認・評価するとともに、エトリンガイトの生成、組成変化が細孔構造の変化へ及ぼす影響、組細孔構造の変化が強度特性へ及ぼす影響の考察へ展開した。これらの検討・評価を通じて、複合リサイクル材料を用いたコンクリートの強度発現機構を解明するとともに、エトリンガイトの生成とコンクリートの収縮・膨張の相関関係を抽出し、高強度・無収縮コンクリートへの最適配合を提案した。
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Research Products
(4 results)